二十八話【番号】 ページ29
「わあAちゃん写真写りいいね」
「見ないでください」
やたら近寄ってくる太宰をぐいぐいと押し退ける。
夕食は皆で一斉にとるらしく、集合時間七時まで自由時間となった。
各々自室を確認したり、この豪邸を探索したりしている。
「(写真……きっと生徒手帳から抜き出したのか……)」
Aは大広間をぐるりと見回した後、自室の確認に向かった。
天井に大きなシャンデリアがあり、オレンジ色の光が大広間を照らしていた。
一階は共同スペースで、食堂や浴場、図書館等があった。
二階、三階が私たちの個室らしい。
「私の部屋は【505】……恐らく二階でしょうか」
「私は【619】。これ私の誕生日だ!」
「じゃあ私のこれも誕生日ですね」
「Aちゃんの場合、敦君と同じ誕生日だよ」
「へえ……そうなんですか」
螺旋階段を登り【101〜631】と表示された二階に着く。
「矢張り誕生日が部屋番号でしたか」
「あ、見てみてAちゃん!私たちの隣部屋だよ」
「うえぇ……」
「なにも苦虫を噛んだような顔しなくても」
太宰を置いて行くようにAはすたすたと歩き出す。
悪魔と死神と疫病神を煮詰めたような人物と隣だなんて信じられない。
鍵を取り出して自室の前に立ち、鍵を差し込む。
「あっ、Aさん隣部屋なんですね。よろしくお願いします」
「中島さん……!」
敦が隣部屋と知ったAは心のなかで叫んだ。
そう云えば同じ誕生日なんだっけ。
「部屋番号って誕生日らしいですよ。僕と同じ誕生日なんて奇遇ですね」
「そうみたいですね」
「ねえ私の時と反応違くない?ねえねえ〜」
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+アリス+(プロフ) - 怪盗MOONさん» ふふふ、どうでしょうか……。此れからのお楽しみです。 (2019年7月21日 12時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - なるほど。道化師は異能力者で、此のデスゲーム、・・・日い、“脱落者ニハ死ヲ与ウル”は道化師の異能と云う事か・・・。(と、云うのが私の推測です。) (2019年7月20日 15時) (レス) id: b5aabf0ca5 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - あいどんとすぴーくいんぐりっしゅさん» ありがとうございます。惚れていただけるなんて光栄です。更新頑張りますので、楽しみにしていてください(*^^*) (2019年6月6日 19時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
あいどんとすぴーくいんぐりっしゅ - え……なにこれ………めっちゃ好きなんですけど!!ヤバい!この小説に惚れる!いやもう惚れてる!更新楽しみにしてます!頑張って下さい! (2019年6月6日 18時) (レス) id: 7b91c6ec22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+アリス+ | 作成日時:2019年5月3日 17時