二十話【太宰】 ページ21
「鏡花さん……も確か武装探偵社でしたよね」
「うん」
「じゃあ太宰さんのこともよく知っているんですか?
例えば、太宰さんの対処法とか避けかたとか……」
鏡花はコクリと頷いた。
無表情ながらも静かに目を輝かせたAが更に訊ねる。
「教えてください」
「Aちゃん酷い!」
「具体的にどうかわせばいいのでしょうか?」
「無視!」
既にスルー出来ているから必要ないと思う。
そう云おうと思ったが、鏡花は口をつぐんだ。
この純粋な目を裏切ることは出来ない。
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鏡花は粗方説明をした。
例えばジサツは基本無視しても死なないから大丈夫、や
変な毒茸を食べて可笑しくなるときもあるが無視しても良い、など。
あとは女性が好きで常日頃誰かを口説いては心中を申し込むらしい。
「控え目に云って最低ですね」
「酷い!そこまで云わなくても……」
「でも事実ですよね」
「そうだけれども……確かに女性は生命の母でそれは美しく、この世で一番好きなものだけれども……」
何を力説してるのだと目で訴える。
そして足を止めた。
「でもこれで確信が持てました」
「?」
Aは太宰の方を向き目を合わせた。
澄んだ瞳が太宰の目をとらえる。
Aが息を吸い、たっぷりと間を持たせてその赤い唇を開いた。
「貴方__太宰さんじゃありませんね?」
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+アリス+(プロフ) - 怪盗MOONさん» ふふふ、どうでしょうか……。此れからのお楽しみです。 (2019年7月21日 12時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - なるほど。道化師は異能力者で、此のデスゲーム、・・・日い、“脱落者ニハ死ヲ与ウル”は道化師の異能と云う事か・・・。(と、云うのが私の推測です。) (2019年7月20日 15時) (レス) id: b5aabf0ca5 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - あいどんとすぴーくいんぐりっしゅさん» ありがとうございます。惚れていただけるなんて光栄です。更新頑張りますので、楽しみにしていてください(*^^*) (2019年6月6日 19時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
あいどんとすぴーくいんぐりっしゅ - え……なにこれ………めっちゃ好きなんですけど!!ヤバい!この小説に惚れる!いやもう惚れてる!更新楽しみにしてます!頑張って下さい! (2019年6月6日 18時) (レス) id: 7b91c6ec22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+アリス+ | 作成日時:2019年5月3日 17時