【RE!】fame ＃六道骸 (ページ9)

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私と向かい合うように、今聞こえた声の主が立っている。

「うわ、出た」

「人を化け物みたいに…」

あの青年だ。今日の私は疲れているらしい。

「おや、随分と疲れてた顔をしていますねA」

「あなたと会ったから余計にね。あと最近テストもあったから」

「クフフ、学校のテストですか。君なら容易いでしょうね」

こいつ、自分に都合の悪いことは聞き流すつもりだな…。

それにしても、永遠くんといいこの人といい、当然のように私を頭脳明晰だと思っているのはなぜだ。

まぁ、追求はしないけど。

「いつも通り平均的そこそこ。それより私、今どこで眠ってるの？学校の帰り道でいきなりこうなっちゃったから、どこからが夢だったか覚えがなくて」

「待ってください、Aが中学校のテストごときで平均点ですか？」

逆に深追いをしてきたのは青年の方だった。

「そんなに驚く？ごときって言ってもけっこう難しかったんだけど」

私の返答に、青年は今日の永遠くんと同じように黙り込んでしまう。

なんか…見た目は全然違うけど、この人と永遠くんってちょっと似てるかも。雰囲気ともまた違う、なんていうかこう…いきなり私を下の名前で呼んできたところとか？

私も考え込んでしまって、無言の時間が流れる。

「…まぁ、いいでしょう。せっかくですから一緒に散歩でもどうです？ここは夢ではないので、体は君の自由に動くはずですよ」

先に口を開いたのは青年の方だった。そしてここが夢である説をさらりと否定する。

そんなに言うなら、幻覚だと言う証拠を見せてもらいたいところだ。幻覚ってのもよく分からないけど。

断っても帰してもらえなさそうだった為、私は彼の散歩に付き合うことにした。