生きろ【リヴァイ】 (ページ6)

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「そうですか…あの人が…」

リ「遺体は連れて来れなかった。…ただ、部屋にこれが」

隊服のポケットから1枚の紙を取り出し、彼は差し出した。

「手紙…？」

それは、家族に宛てた最後の手紙だった

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その手紙の内容を見て、女性は涙を流したそうだ

行き場のない怒りと悲しみは
嗚咽に混じり、苦しそうに死んだ男の名を呼んでいた

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「子供には、何も話しません。貴方方を責めることも出来ません。ただ、毎年…あの子に手紙を出して頂けませんか？」

断ることも出来ただろう。

無理だと言ってしまえば、それで済んだ話だったのだろう

しかし彼は、断ることをしなかった。

そして毎年出す手紙には、自分の名ではなく
死んだ男の名を書いていた

手紙など書かぬ彼が、毎年頭を抱えながら
まだ幼い子に手紙を書き続けた

その内容は決していいものだとは言えないが
男の子にとっては会えない父と繋がれる、唯一の手段だった。