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........アンコール....
.......アンコール...
....アンコール..
耳にジワジワと遠くから聞こえてきていた声が幾重にも重なってだんだんと大きく耳へと届く...
少し息が上がって
肩で呼吸しながらゆっくりと目を開いた...
イスに座ったまんま視線を上げると目の前にはツアーフーディーを着たぼんちゃんと伊藤ちゃんが居る
[rtzuさん、大丈夫ですか?!]
少し心配そうにしゃがんでわたしに水を渡してくれた伊藤ちゃん
わたしは微笑んで
「大丈夫。...なんか、もう余韻がね。すごい。幸せだね...。」
そう言うと、
〈おズズのステージはほんっっっと最高よねっ!ここから最終日まで毎回楽しみだわ♪た〜だ〜。体力つけなきゃ!初日でへばってたら最後まで駆け抜けらんないわよ〜?〉
とぼんちゃんがわたしの両肩をわざとらしくギュッと掴んだ。
「本当ね。ぼんちゃんが行ってるジムあたしも連れてって。笑」
〈もちろんいいわよ!でもけっこうヘロヘロになってる割に歌声だけはパーフェクトよねぇ。さすがプロねぇ。〉
そう目を細めて言うぼんちゃんの言葉にうんうんと頷いて笑ってくれる伊藤ちゃん。
酸素をもらったり飲み物を貰ったりしてるうちにどんどん落ち着いて、わたしがはけてからずっとし続けてくれているアンコールの声は鳴り止む事はなくて、モニターに映る景色に胸は熱くなった...
「よしっ、、行きますかっ!!」
そう言って勝ち上がるとぼんちゃんがハイタッチとでも言うように手を差し出してきたからそこへとパチンッと手を合わせて伊藤ちゃんにも手を出すと伊藤ちゃんも思いっきりわたしにバチンッと手を合わせた。
ステージ脇へと向かって
アンコール1曲目の前奏が流れると
会場の熱はまたブワッと上がった
わたしは一気にせり上がるステージの上で準備をして
合図と共に飛び出すようにステージへと上がった...
今日...このステージが始まるまでは
歌う事が出来るのかな...っていう不安とか
最後までやり切れるのか
泣いてしまったらどうしよう
なんて色んなネガティブが行ったり来たりしてた...
でも...
いざ
こんなにたくさんのあったかい声と拍手や歓声に包まれて
大好きなピアノの音や歌える喜びを心で感じて
こうしてまた
わたしは音楽の力に救われて
この居場所に居る事が出来れば
きっとわたしはわたしらしく
少しづつ...強くなれる様な気がした...
「...今日は本当にありがとう。愛してるよ。」
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RJS(プロフ) - あきらさん» あきらさん☆いつもいつもありがとうございます♡やっと感!本当、お待たせしましたっ!倫也さんが出てきてくれるとわたしもテンションあがります!笑 ここからまた素敵な展開が描ける様に頑張りますので末長く宜しくお願いします☆ (5月12日 19時) (レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
あきら(プロフ) - やっと。やっとかあぁぁぁああ。やっと..なのか..?これからちゃんと距離が縮まりますように。実は展開が展開なだけにずっとコメント出来なくて。でもちゃんと読んでました。また、楽しみにしてますね(^^)ゆっくり、ゆっくり^^ (5月9日 23時) (レス) @page35 id: 05facd4420 (このIDを非表示/違反報告)
RJS(プロフ) - ぶさきさん» ぶさきさん☆全部最初から読んで下さったんですかぁ、すごく嬉しいですー!更新がまちまちで本当に申し訳ないです...でも待って下さっている事を伝えて下さって本当に書きたい気持ちパワーがグッとまた上がりました!本当にありがとうございました♡ (5月2日 19時) (レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
ぶさき(プロフ) - 恋花火から始まり寝るのも忘れて読みこんでしまいました..素敵すぎます!続きがすっごく楽しみです!更新される日をワクワクしながら待ってます!⭐︎幸せな小説を届けてくださってありがとうございます (4月30日 23時) (レス) id: 6c6a36041b (このIDを非表示/違反報告)
RJS(プロフ) - タンさんさん» タンさん☆コメントありがとうございます♡本当ですかー?!爆速!!とっても嬉しいです♡ゆっくりですが確実に更新していきますので是非是非これからも宜しくお願い致します☆ (3月11日 0時) (レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RJS | 作成日時:2024年2月18日 18時