四月の夜は。-12-

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【初日公演おめでとー！今日は忙しいと思うから前も言ったけど楽屋には行かないどくね♪あ♪グッズちょーだいね！とにかく楽しんでね！！】

メイク中に届いたマナのLINEになんだかほっこり

準備の後半、アイディアをパクらせてもらいたくてちょいちょい連絡とってたSHUTAは昨日電話をくれた。

まぁ、通常通りの【やればできる】の精神を端的に話されて、でもそのいつも通りがわたしにパワーをくれたんだ。


昨日リハをしてみて

思うよりもずっと広い会場に「...ここ本当に埋まるの？」と伊藤ちゃんに投げかけると［足りないくらいですよ？］と笑い返された。

それでも信じがたいくらい広くて開放感のある会場で初日と最終日公演ができる。

昔のわたしに、そのまんま頑張ってたらこんなとこで歌わせてもらえる様になるから頑張るんだ！頑張れ！って言ってやりたいくらい。

ステージや照明も、グランドピアノも全てが理想通りに作られている会場に心が躍る様だった。

そして、わたしがSHUTAのライブで感動したと言ってもいい関係者席を堂々SHUTAにパクらせて宣言をした上で場所作りしてもらった。

やっぱりせっかく観に来て貰えるなら集中して観てもらいたいし、伊藤ちゃんの言う様に、私たちが思ってる以上に歌手や俳優さんがその場に居たら近くの席の子達は集中できないんだよね...

だからこのパーテーションシステム最高♪



誰も人が入ってない会場で

明日の事を想像しながら歌って

待ち遠しくもあり、緊張でまだ始まってほしくもない様なそんな気持ちで本日開演3時間前。

衣装室から慌ただしい音が聞こえてて

きっとスパルタぼんちゃんが最後のツメの作業をしてるんだろうななんて思った。

年末から海外での仕事だったぼんちゃんとはずっとやりとりはしてて、でもこんな忙しい状況の中わたしの個人的な今の現状を電波に乗せて伝えるなんて申し訳なくて、結局、数日前の少しだけ空いた時間を使って話を聞いてもらった。

何度話してもやっぱり話しづらくてもごもごしてしまうわたしの話を真剣に最後まで聞いてくれたぼんちゃんは、


《...なんだかなぁ..な感じね。あたしからすればおズズも彼も優しすぎの気ぃ使いすぎで自分たちで話拗らせてる様にしか思えないけど。あ。ちなみに振られたって言っていいのはちゃんと思いを伝えて返事をもらった人のみぞが使っていい言葉だから！あんたみたいなもんが使ってんじゃないわよ！》

そう言ってわたしのほっぺを優しくつねった。

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