人間フィロソフィー (ページ15)

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第１４話　月ノ已　虚偽ページ15

「やあ人間！」

と言いながら茂みからぴょん！と出てきたのはセトだ。

一瞬だけ驚いてしまったが呆れたという気持ちの方が大きくすぐに呆れ顔になった。

そしてここで俺は最近やりはじめた無視という技を使い動物達と再び戯れた。

「ねえ人間！何で無視するんだい？！スターのセトさんだよ？！驚かないの？！」

「帰れ」

ほんと、こいつはどれほどまでにスターになりたいんだ…？
俺には全く分からねぇ…

なんて思いながら動物達を安心させるために頭をそっと撫でた。

チラッとセトを見るとブーイングしながら地面でごろごろしていた。

はぁ…
きっと俺の今の表情は死んだ魚のような目をしてセトを見ているだろう。と、自分でも分かるぐらい酷い顔だ。

そう思ってるとセトが

「へーい用件だけでも聞いておくれやすぅマイブラザー。ほら、僕の知り合いの魔物とか、殺させてあげるからさぁ」

「だから帰れって」

と少し強めに言ったがセトはそのままごろごろしていた。

「んじゃついでに、僕のお母さんも殺していいよ？」

と言った。

自分の母親を差し出してまで俺とショーをやりたいのか…

てか、セトの母親ってマーガライトだったよな？
なら、、いやダメだ。

いろいろと、めんどくさいだろうし…

それにまだ、やり残してる事がたくさんあるからな…

「いやね、一緒にショーに参加したくないかって」

「却下だ」

「何でやねん！」

とセトは裏拳でツッコミを入れようとしたが、俺はひょいっと避けた。
するとセトはそのまま１回転をし、倒れ込んだ。

そんなセトを馬鹿を見るような目で見て言った。

「お前、スターじゃなくてクラウンの間違いだろ……」

そう言うとセトは首コテをし

「クラウンって？」

と聞いてきたから俺は

「道化師」

と答えるとセトは怒ったような素振りをしはじめたが、俺は無視し動物達を撫で続けた。

すると、諦めたのかセトは帰っていた。
いや、まぁ明日も来るんだろうけど…

まぁいい。
さて、そろそろ飯にするか。

お腹を空いてきたところだしな。