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外伝9 ページ23

「だぁりん……ちょっとぉ、ねぇえ」

 休日の真っ昼間というのに、ジェベリアはひどく酔っていた。回らない呂律に千鳥足、そして弛緩しきった表情に、真っ赤な顔。シャツははだけている。ジェベリアはジョンに寄りかかる。

「まったく……さてはワインを盗み飲みしたね?この悪い子猫ちゃんめ」

 ソファに座るジョンはそう言うが、台詞の割にはそこまで怒ってなさそうだ。ジェベリアを優しく抱き寄せ、その頭を撫でる。銀の髪飾りをつけてはいるが、休日という事もあってか、その黒髪はおろされている。つややかな手触りを楽しみながら、ジョンは笑う。ジェベリアはすんすんとジョンの匂いを嗅いだ。

「だぁりん、ねぇったらぁ……くぅびわぁ、しれよぉ」

「?」

 ジョンはジェベリアが何と言ったのか理解できなかった。呂律が悪くて聞き取れなかったのではない。ジョンは耳が良いのだ。ただ、ジェベリアの言葉の意味が分からなかっただけで。

「首輪をしてほしいのかい?」

「んー」

 ジェベリアは肯定するよう唸り、ずりずりとずり落ちる。ジョンの太ももに顔をうずめる形になった。上目遣いにジョンを見上げる。

「それは参ったな、用意がない」

 ジョンがそう答えると、ジェベリアはまた唸り、そしてジョンのズボンのベルトに触れる。どうやらベルトを外そうとしているようだ。

「こら」

「べぅとぉくびあにすぅのにぃーい」

 どうやらベルトを外して首輪にしようとしたらしい。やっぱり天使ちゃんは変わった趣味(マゾヒズム)を持っていたらしいね、とジョンはため息混じりに呟いた。

「首輪ならまた今度用意してあげるから、ね?」

「うん……」

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(プロフ) - 素晴らしいお話、ありがとうございます。楽しみに待っています (2021年7月22日 13時) (レス) id: 1f55a4bce5 (このIDを非表示/違反報告)
つーちゃん - ください (2021年7月4日 14時) (レス) id: 84f4461b32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミクミキ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2021年5月28日 23時

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