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第八十七話 レヴィアタン ページ43

大きな植物の根っこを見る。

 ここは東区の極東に位置する羅光公園。アルラウネの始祖個体の根っこが、地上から伸びてきている場所。

 今、どうしようもない問題にワタシは直結していた。おそらく、解決は不可能であろうってくらい、難しい問題だ。ワタシは無意味に、原因を見ようとした。

 アルラウネの根が、公園中に張られている。触ってみた。人の肌みたいに柔らかい。けど、冷たくもある。そしてかすかに、白い靄がかっている。

 [データ削除済]の増殖の溶媒になり、[データ削除済]から活動エネルギーを奪っていたという仮説は確かめようがない。かといって、[データ削除済]に問いただすわけにもいかないし。ワタシはため息をつく。

 もしこの仮説が正しかったとしたら、エネルギーをアルラウネがどう使ったのかも気になる。やはりアルラウネも、繁殖を最優先するのだろうか?繁殖するとしたら、いったいどうやって?

 アルラウネは人間や人間の死体を殻にして成長していくけど、それらをどうやって集めるのか分からないし、仮に集められる環境にあったとしても、アルラウネが寄生できるのは特殊な遺伝子を保有する人間だけだ。なので、ワタシが与えた肥料を殻にする事は不可能なのである。

 その後もぼんやりと時間を潰す。やる気が出ないから。目の前で白い靄がうねうねと蠢いている。

 ようやく秘密結社のやつらを捕らえたのに、どうしてこんなにも気分が重いのだろうか。甘いアイスクリームでも食べたら、落ち着くだろうか。

「アイスクリームほしいの?」

 いらない。

「食べれば良いのに」

 うるさい。口の中に手榴弾ぶち込んで爆破させてやろうか。それとも、大きな鉄の輪にくくりつけて、坂道をごろごろとくだらせてやろうか?

 そう毒づくと、声はやんだ。あーやだやだ、この時間が終わったらまた仕事だぁ。

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ミクミキ(プロフ) - 終わりました! (2019年12月16日 22時) (レス) id: eada72cfbe (このIDを非表示/違反報告)
ミクミキ(プロフ) - 更新します! (2019年12月16日 22時) (レス) id: eada72cfbe (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - 更新しましーた (2019年12月16日 22時) (レス) id: ed034718e4 (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - 更新しまっす (2019年12月16日 21時) (レス) id: ed034718e4 (このIDを非表示/違反報告)
ミクミキ(プロフ) - 終わりました! (2019年12月10日 22時) (レス) id: eada72cfbe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミクミキ x他2人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年11月13日 19時

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