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番外編〜シキとルーク〜 ページ7
「……ん？」
庭で走り込みをしていたのだが、嫌な予感がして、咄嗟にしげみに隠れた。何だか、変な汗が出る。息を殺して、じっと待つ。
「お？ありゃあ、シキ……と、フォビア？！」
嫌な予感の正体はこれか！
遠目に見えたのは、シキとフォビアだ。シキの顔色が、ものすごく悪いが、どうやら連行されているらしい。助けてやらなきゃ！でも無理！怖い！けど助けないと！
そんな葛藤をしていると、フォビアがこちらを見て……ニヤリと笑った。
「〜〜っ？！」
笑った……こっちが見えていた？！嘘だろ、かなり離れているぞ？！しかも、俺はしげみの中に隠れているのに……怖い。めっちゃ怖い。
しばらく様子を見ていると、カナメが来た。フォビアと何か話をして……シキを引き取った。良かった、シキは助かったらしい。フォビアは頷きながら、建物に入り……こっちを見て笑った。しかもウィンクまで。恐怖！
「……シキ、シキーっ！」
とりあえず、シキのところに駆け寄った。シキの様子が気になるし、シキの精神に何かあったらヤバいし。
「ルーク？どうしたんだ？」
……うん、見たところ変なところはないな。大丈夫っぽい！
けど、『フォビアに何かされてないか見に来た』とか言えないよな。呼びかけた理由、何か誤魔化そう。
「シキ、良い事を教えにきたんだ」
「良い事？何だそれ？」
「逃げ足だけは全身全霊で鍛えた方が良い。女の子とか、女の子じゃない女の子に追いかけられる時に役立つぞ」
「何を言っているんだ？」
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