番外編〜リルファーレとフォビア〜 ページ23
「……アラ?リルちゃん?」
研究の息抜きがてら部屋を出ると、ちょうどリルファーレが通るところだったみたい。急いでるみたいだったけど、気になって声をかける。どうしたのかしら?確かつい最近、迷い猫を保護したと聞いたけど。
「あ、フォビアオネェ様!ちょっと、部屋に忘れ物しちゃって。消散剤なんだけど、保護した子に必要なの」
消散剤?……身体にくっついたりしたものを取るっていう、あの?その迷い猫ちゃんが、泥か何かで汚れているのかしら。そんな事を考えていると、ふと視界の隅に何かが映った。
何、あれ?灰色の、モップ?リルファーレに隠れて、よく見えなかったけど。何かが、こっちに近づいてきている?しかも、結構動きが速い。
「リルちゃん、何アレ……ッテ、キャ?!」
「え?どうし……うわ?!」
灰色のモップはアタシ達の足元を素早くすり抜けて逃げていく。慌てて身体を逸らそうとして、そのまま二人揃って足を滑らせて転ぶ。痛い!
「イ、痛いワ……リルちゃん、大丈夫?」
リルファーレはプルプルと震えている。可哀想に、よほど痛かったのかしら。アタシは、へたりこんでいる彼女に手を差し出した。
「ル……」
「ル?」
「ルークのバカ野郎ぉぉぉぉぉ!」
「ヒャ?!」
大きな声に驚いて、また倒れ込んでしまった。その時、ふと気付く。床、何か濡れてない?それに妙に泡立っている。けど、これについて考えるのは後にしましょう。まずはリルファーレに話を聞かないと。
「どうしたノ、リルちゃん?ルークが何かやらかしタ?」
「あの子が保護した魔物の子なのよぉぉぉぉぉ!ルークのバカ!アンポンタン!水かけちゃダメって言ったのにぃぃぃぃぃ!」
「落ち着いテ?ルークがどうしたノ?というカ、魔物……?」
半泣きになっているリルファーレ。一体何があったのよ?ルークがどうかしたみたいだけど……ルークって、女の子を泣かせるような事をするようなイメージないのよね。けど、もし何かやってたら容赦なく抉ってやりましょ。
「ルークが保護した子に水をかけたんだよ!かけちゃダメなのにぃぃぃぃぃ!バブルキャットって魔物なんだけど、水をかけたら毛が伸びるし身体から特殊な泡を発生させるのよぉぉぉぉぉ!」
「水ヲかけたらモップになっテ泡を発生サセル猫ノ魔物?」
ちょっとよく分からない。
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ぐうたら猫(プロフ) - ミクミキさん» あら。そうでしたか…。 今からマイボードにご相談したい話をしますので、ちょっと待って下さいね!! (2019年12月8日 22時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
ミクミキ(プロフ) - ぐうたら猫さん» ごめんなさいぐうたら猫さん……見当たりませんorz (2019年12月7日 10時) (レス) id: eada72cfbe (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - ミクミキさん» ミクミキさんの方です。 マイボードってメッセージが来たよって報告の機能がないからか、なかなか気付いてもらえないんですよね…。 (2019年12月7日 2時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
ミクミキ(プロフ) - ぐうたら猫さん» ぐうたら猫さんのボードですか?それとも私のボードですか? (2019年12月6日 22時) (レス) id: eada72cfbe (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - ミクミキさんこんばんは! ミクミキさんにご相談があるのですが、マイボードを見てもらっても良いですか? (2019年12月6日 21時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
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