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三月が茶封筒をロングテーブルに置き本棚へ向かうと、檜山が口を開いた。
檜「おい。これが中島先生から預かった資料か？」
三「ええ。先に拝見させてもらったけど、その茶封筒には事故現場の写真と死亡推定時刻含めた基本情報、あとは、刑事が考えた大まかな犯行動機のみよ。」
確かに、痛々しい遺体写真が5枚とプリントがクリップで止められている。
檜「なるほど。依頼人は？」
三「一番後ろのプリント。」
檜「3年C組ヴァサイェガ渉、か。」
深「え、渉くん？！」
深田が叫ぶと三月は目を鋭く尖らせ、
三「うるさいわね。いちいち叫ばないでくれる？」
と、言った。
目と同じように尖った性格をした彼女には、柔らかな雰囲気を持つ深田もお手上げだ。
深「ご、ごめんなさい…」
青「ねぇAちゃん、さっきから何を漁ってるの？」
本棚で本を漁る三月に青木が声をかけると、「あった」と声を出して一冊の本を手に取る。
三「ここの本棚便利なのよ？「通り魔について」の本なんて置いてあるんですもの。」
そう言ってニヤリと笑った三月は本をテーブルに置いた。
内「あ、それ読んだことある。」
内「数年前の事件を元に作られたやつだった気がする。」
三「数年前、？それはどのくらい前の？」
内「えっと、、確か、」
内「10年前の話だ。」
青「10年前って…」
三「この探偵団も10年周期、、」
檜「となると、ここに資料が残っている可能性があるな。」
深「あぁっ！」
四人が真剣に話をしていると、深田がまた叫んだ。
他のメンバーは、今度こそ深田は三月に怒られるかと思ったが、彼が掲げた右手には記録ノートと書かれた本があった。
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作者名：青 | 作成日時：2020年3月31日 18時
