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第四十八話 ページ4

沖田side



俺は攘夷志士の取引現場に来ている。どんどん切り倒されていく仲間と敵。床に散らばっている死体の山も今まで何回も見てきた。
ふとした時に全身の力が抜け、全ての動きがスローモーションになった。アニメとかでよく見る死ぬ前のアレだ。
もう敵の刃はすぐそこまで迫ってきていてもう逃げられない。俺は死ぬことを覚悟して目を瞑った。が、いつまで立っても痛みが来ない。代わりに生暖かい血の感触が新しく。目を開けるとそこには俺を庇って敵にやられたAさんがいた。


沖田「Aさん!何で俺なんか庇ったんでィ!」

青葉「ハハ…部下、を護るのが……じょ、しの仕事で、しょ?」


俺の腕の中でどんどんAさんの体が冷たくなっていく。何度も経験したはずだ。仲間が死んで行くのは。なのに何でだ?こんなにも涙が出てくるのは。俺はAさんを死なせたくない。嫌だ…Aさん…!

ここで俺の'夢'は終わった。


沖田「っは!ハァ、ハァ。Aさん!」


俺は周りがまだ寝ていることを気にせずにAさんの部屋まで走った。アレが夢だと分かっていても怖いんだ。もし、もしアレが本当だとしたら。もし、Aがいなかったら。
俺は勢い良くAさんの部屋の襖を開けた。


沖田「Aさん!」

青葉「んー、何?総…悟!?どどどどうしたの!?」


Aさんは俺の顔を見てとても驚いていた。顔を触ると頬を涙が伝っていた。滅多に泣かない俺にAさんは驚いたのだろう。
俺が涙を拭っているとAさんは優しく俺を抱き締めてくれた。


青葉「私が死ぬ夢でも見たんでしょ?大丈夫。私はそう簡単には死なない。それは総悟が一番よく分かってるはず。ね?大丈夫だから…」


赤ん坊をあやすように俺を撫でてくるAさん。今はその手の温もりが、Aさんの体温が、いつも以上に落ち着く。

Aさんは俺が護る。絶対に死なせはしない…!

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(*´∀`*総葉)(プロフ) - 作品、すごく面白いです!続き、できたら書いていただきたいです! (2021年9月11日 9時) (レス) id: ee802f4404 (このIDを非表示/違反報告)
総兎(プロフ) - さくら。さん» ありがとうございます!面白いなんて…とても嬉しいです!更新、頑張りますね! (2019年2月24日 21時) (レス) id: 503f6ab449 (このIDを非表示/違反報告)
さくら。(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新楽しみにしてます!! (2019年2月24日 20時) (レス) id: f7fcbd0d98 (このIDを非表示/違反報告)
総兎(プロフ) - sora_kunさん» 返信送れました!ありがとうございます!これからもがんばりますね^^ (2019年1月3日 11時) (レス) id: 503f6ab449 (このIDを非表示/違反報告)
sora_kun(プロフ) - 続編おめでとさんです!ずっと応援しますんん (2018年12月30日 17時) (レス) id: 3bbad9f784 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:総兎 | 作者ホームページ:https://www4.hp-ez.com/hp/takinosumika  
作成日時:2018年12月29日 2時

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