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照れ屋さん ページ12
「あっ、先生」
結局あの後会うことになり、またあのラーメン屋に足を運んだ2人。
笑顔で手を振られ、つられてにっこり笑う。
やっぱり思うのは、凌架はイケメンだ。
ぱっちりとした二重の目、筋がすっきりした鼻、ぷるぷるの唇。
未だに、あの凌架かと疑ってしまうことがある。
「…また見とれてんの?」
少し悪戯ぽく言うその仕草は懐かしくて、愛着が湧く。
もっと見たいと思ってしまう。
「俺のこと大好きなんですね」
「ん…」
「…え?」
一瞬で細められてた目が見開かれ、保は今自分が何と言ったが思い出す。
自分は、うんと言ったのか、それ、それってもう…。
「ちがっ違う違う、吉崎くんが好きなわけじゃなくて、あっそういうわけでもなくて、ええっ」
誤解を解かなければ。
違う、いやそういうことじゃ、を何度か繰り返していると、凌架はどうしてか少し紅くなった顔を見せた。
「心臓に悪いですよ」
ただ紅いだけじゃない、複雑な何かも含んだその表情に、保の言葉は詰まってしまった。
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作者名:胡桃 | 作成日時:2023年9月25日 21時