東方物語【第1章】幻想郷を護る為には (ページ9)

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-魔理沙視点-

「Aー！仕事依頼が来たぞー。」

宿屋のオッサンに頼めば、部屋に向かって、叫び始めた。しばらくすると、高身長の男が出てきた。

「ん、誰からの依頼だ？」

思っていたより、むさくるしく無い。ここいらじゃ見ない服を着ている。幻想郷だったら見かけるであろう、服装ではある。黒いスラックスとシャツに、白いベストと白っぽい渋めのオレンジのネクタイ。所々刺繍があり、高級感ある。

「貴方が万事屋さん？ちょっと、人探しを手伝って貰えないかしら?」

「構わないが、どんな人だ？」

「話が早くて助かるんだぜ。八雲紫の友人を探してるんだ。」

紫の名前を出した途端、コイツが、飲み物を吹き出しそうになった。

汚ぇな。

「…その紫の友人はどんな人だ？他に何か言ってなかったか？」

そいえば、何も言われてないな。行けばわかるわ。て言われたが最後、処刑場まで連行されてた。

「八雲紫ってのが、幻想郷にいる妖怪なら、俺は知り合いだ。けど、アイツには他にも友人がこの世界にいたとしたら、俺じゃないかもしれない。」

確かに。複数人居たら、誰を連れていけばいいんだ？

…そう言えば、どうやって帰るんだ？

紫の友人が居れば何とかなるのか？そう考えていると、霊夢が

「取り敢えず、貴方でいいわよ。紫に会いに行きましょう！もし違ったら、一緒に探すの手伝って貰える？」

と言うが、どうやって帰るんだ？と聞けば、そう言えば聞いてなかったわね…と返ってきた。

「俺の能力を使えば、幻想郷に帰れるぞ。」

「本当か！？じゃあ、よろしくなんだぜ！」

空間を操る能力。紫と似ているな…コイツ、Aによると、紫より許容範囲が広い能力らしい。上手いことやれば、時間を止められるという。基本は、移動と収納で使っていると言う。

基本、やってる事紫と同じじゃねぇか！

「ここをくぐれば、昔俺が拠点にしてた場所に…」

「ん？ここ私の家だぞ？」

霊夢の考察だと、紫の友人って言うくらいだから、かなり昔にここへ来たんじゃないか？つまり、今の幻想郷を知らない。そして、霊夢の考察は見事に当たったという。

度々すごいな…霊夢は。

私の家は、1人で暮らそうとした時に紫に紹介された所だ。魔法使いにはもってこいの優良物件だと。

「霧雨魔法店…」

「まぁ、店としては対して機能してないけどね。」

「酷いんだぜ霊夢〜！」