76話 ページ28
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その後、Aと五十嵐はエントランスで待っているであろう亡くなった少年 直樹の弟である雄太の元へ向かった。
エントランスへ向かうと、長椅子に腰掛ける少年が2人。
Aと五十嵐は彼らの元へ歩み寄り声をかける。
五十嵐｢こんにちは。...雄太くん？｣
優しげに声をかけながら少年と同じ目線になるよう腰を屈める五十嵐。
雄太は小さく頷くが、すぐに俯いてしまった。
五十嵐｢初めまして、放射線技師の五十嵐です。｣
A｢私は放射線科医の安藤です。｣
同じくしゃがみこみ、笑顔を向けながら話しかける。
山村｢...山村です...！｣
すると雄太の隣に座っていた少年が頭を下げた。
山村｢...近所に住んでて、雄太が泣きながらウチに来たので...救急車を呼びました。おばさんはパートでおじさんは空手道場に行ってて...すぐに連絡取れなかったみたいで。｣
山村の話に頷いた後、五十嵐は雄太へ｢びっくりしたよね？｣と問いかけた。
すると雄太は震えた声で呟く。
雄太｢...僕のせい。.....僕がすぐに言ってれば...お兄ちゃんが死んじゃったの、僕のせいだ...｣
A｢...！｣
涙を流す雄太を見て、Aは僅かに顔を歪める。
そして小さく拳を握った後、少年に優しく伝えた。
A｢他にさ、理由があるかもしれないから...少しだけ待っててね...！｣
そう言って微笑むと、雄太は手に持っていた野球ボールを握り締め、頷いた。
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広瀬｢技師長、いつになく真剣ですね...｣
ラジエーションハウスへ顔を出すと広瀬がそう呟いていた。
威能｢どうしても重ねちゃうんだろ。...自分も父親だから。｣
広瀬｢...そうでしたね。ご両親、Ai承諾してくれるといいですね。｣
広瀬の言葉にAは目を細める。
A｢...そう簡単にはいかない、というのが現実ですね...｣
広瀬｢...！...安藤先生、どういうことですか...？｣
A｢...死因がわからない死...つまりは異常死。年間15万人が異常死とされますがそのうち解剖まで施されるのは多くて2万人程の方です。｣
広瀬｢じゃあ残りの13万人は...？｣
広瀬の質問に小野寺が反応して応える。
小野寺｢死因を解剖されないまま火葬されて終わりだ。｣
広瀬｢どうして確かめないんですか？｣
Aは視線を落としてから応える。
A｢...遺族の承諾が得られないんです。｣
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奏奏奏(プロフ) - リディア94さん» ありがとうございます…！大変遅れまして申し訳ありません！続編を作成致しました！ (2019年7月16日 22時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - すごくいいところで話が終わってる…ものすっごく素敵で面白い話なので、続き早くみたいです！！！更新待ってます！ (2019年7月16日 15時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - あいちゃむさん» ありがとうございます！毎日少しずつではありますが頑張っていきたいと思います´`* (2019年6月29日 12時) (レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃむ(プロフ) - 毎回、更新楽しみにしてます！継続は大変だと思いますが、無理をなさらず可能な範囲で。。 (2019年6月29日 1時) (レス) id: a51c69fc03 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - 茉莉花さん» コメントありがとうございます！とても励みになります…*_ _) (2019年6月13日 22時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年6月13日 20時
