66話 ページ18
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鏑木｢...な、何を言ってるんだ！ルールを破って無駄な検査をしたんじゃないか！！｣
五十嵐｢長引く股関節痛であれば、特発性大腿骨頭壊死症である可能性が十分に考えられました。｣
A｢...！...特発性大腿骨頭壊死症...｣
五十嵐｢もしそうであったならば一刻を争う状況です。それを確かめたことにどこが無駄なんですか？｣
五十嵐の正当極まりない返答に思わず押し黙る鏑木。
鏑木｢...それは...その疑いがあるなら...必要な検査だとは思いますけど？｣
しかし鏑木は｢ただし！｣と言ってAへ詰め寄る。
鏑木｢安藤先生、この検査の指示を出したのは貴女ですか？｣
A｢...！.....｣
視線を下へ落とし、俯いていると、あの柔らかな声が聞こえてきた。
｢検査の指示は総合診療科部長によるものです。｣
A｢...院長...！｣
鏑木｢...いつの間に.....｣
鏑木がそう呟くと大森は｢さっきからいたわよ〜｣と笑う。
五十嵐｢...あ、遅くなってすみません...その、これです。｣
小声でオーダー用紙を鏑木へ手渡す五十嵐。
大森｢彼に写真を見せられたらすぐに疑いを持ったそうよ。...さすが診療科部長柚木先生ねぇ〜。｣
大げさに褒める大森を横目に、鏑木｢...ま、そういうことでしたら｣と言ってオーダー用紙を五十嵐へ乱雑に押し付ける。
鏑木｢...何見てるんですか！？｣
ラジエーションハウスから足早に出て行こうとする鏑木はニヤニヤとした表情の技師らを見てそう吐き捨てる。
たまき｢ご苦労様でした〜。｣
鏑木｢...仕事仕事！！｣
悠木｢休憩中です。｣
威能｢働き方改革大賛成！｣
そんなことを話しながらゾロゾロとデスクの方へ戻って行った。
A｢...どうして黙っていたんですか？先もって言って頂ければ...｣
五十嵐｢...え、あ その...それはあの...｣
目を逸らす五十嵐を見て大森はクスリと笑う。
大森｢
A｢えっ...？｣
大森｢一日に何百件もの読影をする放射線科医は一件に時間をかけられない。だからこそ彼は病院救命の可能性を最大限に維持した状態で貴女に繋げようとした...違う？｣
五十嵐｢...え...あ、はい...｣
大森｢.....それに...｣
彼女は悪戯な笑みを作って続ける。
大森｢貴女を支えたかったんじゃない？｣
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特発性大腿骨頭壊死症･･･大腿骨頭の一部が血流の低下により壊死に陥った状態
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奏奏奏(プロフ) - リディア94さん» ありがとうございます…！大変遅れまして申し訳ありません！続編を作成致しました！ (2019年7月16日 22時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - すごくいいところで話が終わってる…ものすっごく素敵で面白い話なので、続き早くみたいです！！！更新待ってます！ (2019年7月16日 15時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - あいちゃむさん» ありがとうございます！毎日少しずつではありますが頑張っていきたいと思います´`* (2019年6月29日 12時) (レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃむ(プロフ) - 毎回、更新楽しみにしてます！継続は大変だと思いますが、無理をなさらず可能な範囲で。。 (2019年6月29日 1時) (レス) id: a51c69fc03 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - 茉莉花さん» コメントありがとうございます！とても励みになります…*_ _) (2019年6月13日 22時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年6月13日 20時
