57話 ページ9
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五十嵐｢...あ、あの...大丈夫ですか...？｣
よたよたと歩く彼女の少し後ろを歩いていると、いつかコケてしまうのではないかと少しハラハラする。
A｢大丈夫ですケド〜〜〜？｣
伊東さんはぱっと振り返って笑いながら応える。
...絶対大丈夫じゃなさそう.....
五十嵐｢.....って、あああ！？｣
すると突然ズシャア、という音と共に彼女はコケていった。
僕は慌てて｢大丈夫ですか！？｣と言いながら駆け寄る。
A｢ン〜...いがらしせんせ.......お願いできますか？｣
そう言って彼女をは座り込んだまま僕の前に右手を差し出す。
火照った彼女の表情が、酷く艶やかに見えた。
五十嵐｢へっ！？...はっはい！！！｣
僕はそっと伊東さんの手を取り、ゆっくりと立ち上がらせる。
彼女の手のひらは、あの時に包み込んだ時と同じように、小さく、そして温かかった。
伊東さんはへらりと微笑んで｢ど〜も｣と言って再び足を進め始める。
僕は小さく息を吐いて、バクバクと暴れる心臓を必死で抑え込む。
深呼吸を繰り返していると、彼女が呻き声を上げながら地面に座り込んでいることに気が付く。
A｢...うえ.....きもちわるい...｣
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五十嵐｢大丈夫ですか...？｣
僕は伊東さんの様子を伺いながら近くの公園のベンチへ座らせる。
そして公園の前にあるコンビニで水を購入しようと思い立ち、彼女へ声をかけながら立ち上がろうとした。
五十嵐｢...伊東さん、僕、お水買って来ますから少しだけまっーーーー｣
立ち上がろうとしたが、なぜか僕は立ち上がることが出来ず、そのままベンチに腰掛けている。
五十嵐｢.....へ、｣
良く見てみると、彼女の頭が僕の肩に乗っていて、そして手首を掴まれていた。
五十嵐｢え、あ、あ ああの...い、伊東さん...？｣
なぜか顔に熱が集まってくる感覚がする。
そして心臓が信じられない程暴れ周り始めた。
すると、僕はそこで眠る彼女の頬が濡れていることに気が付き、目を見開いた。
彼女は少女のように涙を流し、言葉を零す。
A｢...わたしを.....ひとりにしないで.....｣
彼女の呟きが消えると、ポケットからスマートフォンが転がり落ち、液晶画面が光った。
五十嵐｢...！.....もう、1人じゃありませんよ。｣
僕はそれを拾って優しく彼女の手を握る。
光放つそれには、幼い頃の彼女と両親らしき人物の写真が設定されていた。
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奏奏奏(プロフ) - リディア94さん» ありがとうございます…！大変遅れまして申し訳ありません！続編を作成致しました！ (2019年7月16日 22時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - すごくいいところで話が終わってる…ものすっごく素敵で面白い話なので、続き早くみたいです！！！更新待ってます！ (2019年7月16日 15時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - あいちゃむさん» ありがとうございます！毎日少しずつではありますが頑張っていきたいと思います´`* (2019年6月29日 12時) (レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃむ(プロフ) - 毎回、更新楽しみにしてます！継続は大変だと思いますが、無理をなさらず可能な範囲で。。 (2019年6月29日 1時) (レス) id: a51c69fc03 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - 茉莉花さん» コメントありがとうございます！とても励みになります…*_ _) (2019年6月13日 22時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年6月13日 20時
