82話 ページ34
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藤本父｢...でも結局直樹は俺のことを見向きもしなかった。親だなんて思ってなかったんだろうなァ...｣
彼は自嘲しながらそう吐き捨てた。
すると雄太が｢違うよ｣と口を開いた。
雄太｢ホントは仲良くしたがってたよ...！最近、お兄ちゃんと僕がキャッチボールの練習してたのは...ホントは...お父さんと一緒にしたかったからなんだ。｣
藤本父｢...え...？｣
我が子からの思わぬ告白に目を見開いている。
雄太｢...僕は3人でキャッチボール出来るのすごい楽しみにしてたし.....きっと、お兄ちゃんだって...！！｣
藤本夫婦｢...！！｣
静寂が室内を支配していた時、奥さんの消えそうな｢じゃあ誰が直樹を...｣という声が響いた。
A｢.....｣
Aがその先の言葉を言いかねていると、五十嵐が｢実は...｣と言って話し始める。
五十嵐｢今ここに...左利きで、格闘技の経験者がいます。｣
五十嵐の言葉を聞き、"彼"は僅かに焦りの表情を見せる。
五十嵐｢...山村くん。.....そうだよね。｣
皆｢...！！｣
皆の視線は山村へと向かう。
彼は瞳を揺らしながら弱く首を横に振った。
山村｢.....僕じゃ...ない...｣
するとAは
A｢...藤本さん、携帯電話をお借りしてもよろしいでしょうか？｣
するとご主人は若干戸惑った様子を見せるが了承し、ロックを外した状態でAへ手渡す。
｢ありがとうございます｣と言ってAは手早く操作をしてから顔を上げる。
そして、バイブレーションの音が鳴っている方向へ視線を向けた。
A｢...山村くん、携帯を出して下さい。｣
山村｢.....｣
すると山村はゆっくりと
雄太｢...！！...お兄ちゃんの...｣
A｢...さっき、直樹くんの所持品を見た時、あるはずの携帯電話がありませんでした。...どうして山村くんが直樹くんの携帯電話を持っていたのか...
それは恐らく携帯に見られたくない2人のやり取りが残っているからだと思います。｣
五十嵐はそこまで話を聞くと、山村の隣まで歩き、｢山村くん、携帯を渡して下さい｣と伝えた。
山村｢...あんなので、死ぬなんて...思わなかったんです。...本気で殺 そうなんてッ！！！｣
そう吐き捨て、山村はスマートフォンを五十嵐に差し出した。
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奏奏奏(プロフ) - リディア94さん» ありがとうございます…！大変遅れまして申し訳ありません！続編を作成致しました！ (2019年7月16日 22時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - すごくいいところで話が終わってる…ものすっごく素敵で面白い話なので、続き早くみたいです！！！更新待ってます！ (2019年7月16日 15時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - あいちゃむさん» ありがとうございます！毎日少しずつではありますが頑張っていきたいと思います´`* (2019年6月29日 12時) (レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃむ(プロフ) - 毎回、更新楽しみにしてます！継続は大変だと思いますが、無理をなさらず可能な範囲で。。 (2019年6月29日 1時) (レス) id: a51c69fc03 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - 茉莉花さん» コメントありがとうございます！とても励みになります…*_ _) (2019年6月13日 22時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年6月13日 20時
