48話 ページ49
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定時刻になり、Aはラジエーションハウスへと向かう。
すると、ラジエーションハウスの隅でたまきに話しかける広瀬の姿を見つけた。
広瀬｢...10万円払います。...10万円払いますのでもう一度練習に付き合って下さい...！｣
たまき｢.....｣
A｢...！｣
その様子を傍から見守っていると、小野寺さんが2人の元へ歩きながら微笑んだ。
小野寺｢...減るもんじゃないんだしよ、可愛い後輩の頼みだ。聞いてやれよ。｣
するとたまきは小さく溜息をついた後、ゆっくりと頷いた。
Aはそんな彼女の様子を見て少しだけほっとして検査の準備を行うためモニターの前へと腰掛けた。
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五十嵐『苦しかったら言ってください。』
葉山『はい。』
MRI室からモニターを通して2人の声が聞こえてくる。
五十嵐はMRIのセッティングを終えるとモニターの前へと戻ってきた。
軒下｢...あれ？たまきさんと広瀬は？｣
辺りをキョロキョロと見回して呟く軒下。
すると小野寺は｢...飯食いに行った｣と誤魔化した後、皆をMRI検査の方へ注目させる。
A｢.....たまきさん...｣
Aは小さくたまきの名前を呟き、彼女の腫瘤が良性であることを祈った。
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五十嵐｢それでは造影剤を入れていきます。｣
手早く操作をして造影剤を注入していく。
悠木｢...これは...どうなんですか...？｣
五十嵐｢.....｣
五十嵐は悠木の問いかけに応じることをせず、キーボードを弾き続ける。
無言でコードを打ち続けること数十秒、Enterキーを押して、五十嵐は手を止めた。
五十嵐｢...こ、これは.....｣
AはMRI画像の白い筋を見つめて呟く。
A｢........クモの巣状の...非浸潤性乳ガンです...｣
弱くAが告げると、軒下が｢嘘だろ...｣と吐き捨てた。
Aは五十嵐が操作するモニターを少し動かして、別画像を取り出してから応える。
A｢...幸い転移はしていないようですが...片胸を全摘することになるかと.....｣
五十嵐、甘春｢.....｣
それを聞いて五十嵐と甘春は視線を下へと落とす。
片胸の全摘。
女性にとってこの事実がどれほど重いことか。
3人はそれをよく知っていたのだ。
甘春｢.....安藤先生、五十嵐さん。結果を葉山さんに伝えましょう。｣
Aと五十嵐は甘春に頷き、検査を終えた葉山を廊下へと連れて行った。
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奏奏奏(プロフ) - 愁さん» ご指摘ありがとうございます*_ _)訂正致しました！ (2019年6月28日 19時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
愁 - はじめまして(*^^*) いきなりすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 設定のここの部分 すると講義で五十嵐が日本で技師として働くということを耳にし、アメリカで修行を詰んだ後に帰国。 これ正しくはアメリカで修行を積んだではないんでしょうか？ (2019年6月28日 18時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - SUBARUさん» ありがとうございます！これからお話を進めながら主人公の過去編なども交えていけたらいいなと思っています。五十嵐さんの天然な所を描くのが難しくて苦戦していたのでとても嬉しいです！ (2019年6月10日 20時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
SUBARU - 主人公のご両親の亡くなり方がとても切ないですね‥‥。後、五十嵐さんの天然さがちょいちょい表れるところが、やっぱり大好きです！ (2019年6月10日 1時) (レス) id: 9ff0393da1 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - SUBARUさん» ありがとうございます！ゆっくり仲を深められたらなぁと思っています。今後ともよろしくお願いします´`* (2019年6月7日 20時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年5月28日 20時
