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第二訓 天人(あまんと)って竹取物語では“てんじん”って読むよね(続) ページ6

コンコン


「失礼します。副長、例の資料持ってきました」

「山崎、ご苦労さん」


ご主人様を連行した人間が何かを持ってやってきた。


「トシ、それは?」

「これは『月光族』という天人についての資料だ」

「げっこうぞく?」

「か名前の種族だ」

「でも……」

「あぁ、紙切れ一枚しか情報がねぇ」


土方さんが紙をピラピラとする。


「なんて書いてあるんですかィ?」

「Aも見てみろ」


そこには、たった数文字しか書いてなかった。


『月光族(げっこうぞく)

特徴的な髪と瞳を持つ、月光星の天人。

十年前の月光族大量誘拐事件で絶滅。

詳しいことは分かっていない。』


「絶滅って……」

「その時のことは、あまり鮮明には覚えていません……」

「そうか……」


覚えていないのではなく、思い出せないのだ。


あの血塗られた記憶を、思い出そうとすると、激しい頭痛に襲われる。


まるで身体が、思い出すな、というように。


「土方さん、Aの仕事はどうするんですかィ?」

「零番隊隊長をやってもらう」

「零番隊……?」

「零番隊は終と同じように一人で切り盛りしてもらい、あらゆることをサポートしてもらう。闘い、潜入捜査、作戦立てをやってもらう」

「でも、初めてなのに一人、しかも零番隊なんて……」

「A、お願いしても大丈夫か?」


初めて頼りにしてもらっている。


……嬉しい。


「やってみたい…」

「そうか!よろしくな、隊長」

「はい」

「隊服は明日までに女子用のを山崎と原田に縫わせておく。部屋は総悟の隣だ。総悟、案内してやれ」

「分かりやした」

「……でここがAの部屋でさァ」

「私の、部屋……」


自分だけの場所。


誰にも縛られないという安心感。


「んじゃ、なんかあったら呼んでくだせェ」

「ありがとう沖田さん」

「沖田さんなんて堅い呼び方はよしてくだせェ」

「じゃあ……総悟くん」

「まぁ、いいでさァ。明日からの仕事、頑張れよ」

「はい!」


たくさんの感情が増えていく。


そんな事実が胸にあった。

第三訓 男子って案外女子よりも女子力高いよね→←第二訓 天人(あまんと)って竹取物語では“てんじん”って読むよね



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作者名:ぱや&なちょ | 作成日時:2018年6月21日 0時

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