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「で、漸く逃げ出せたんだ」
ミンスパイを飲み込んだオリビアが珍しく疲れた表情の二人を見て肩をすくめる。
スラグホーンは純血もマグル生まれも差別しない人だが、その代わりに有名人や才能のある生徒を希少なコレクションのように見せびらかすような趣味を持つ。
オリビアは一年生ながらに来年にはクィディッチの選抜チームに入ることが決まっている＿彼女の箒の腕はスラグホーンも絶賛していた＿し、ソフィアはカトレアやアシェルには及ばないものの＿この二人を前にしたらどんな魔法使いも赤子も同然である＿その魔法薬学の成績を買われてお気に入りとなっている。
それでも、普段の様子からわかっていたことだが、やはりスラグホーンにしても二人は特別なお気に入りらしい。
「もう当分は遠慮したいわね」
「私だったらまっぴらごめんだね」
「まぁ酷い。薄情ね」
そんな相変わらずの掛け合いをしていると、両手にグラスを持ったレオが戻って来る。
別の飲み物を取りに少し遠くの屋敷しもべ妖精まで行っていたらしい。
グラスは汗をかいていて、氷が少し溶け出している。
「スラッギー爺さんに絡まれちまったぜ。遅くなってごめんな、オリビア。エバンズもフォーリーもお疲れ様」
オリビアに片方のグラスを差し出し、レオは余程喉が渇いていたのか持ってきたばかりのグラスを一気に飲み干した。
レオは別段お気に入りという訳ではないが、彼がオリビアと仲が良い(今日はパートナーにすら選ばれている)のを覚えていたらしい。
どうやらカトレアとアシェルがどっかに行ってしまい、招待客の間を練り歩いていたスラグホーンに絡まれたとかなんだとか。
話を聞きながら静かにグラスを傾けていたアシェルが不意にレオを向いた。
「アルバート、口の端にカスが付いている」
「ん、マジ？」
指で口を拭うが、アシェルは首を横に振る。
「まだだ」
「どこだよ…」
至極真面目に唇を弄るレオに、オリビアの口が笑いをこらえるようにもにゅもにゅし始め、アシェルの口角も若干緩んでいる気がしなくもない。
「あーもう、取ってくれ！」
とうとうオリビアが堪え切れずに噴き出した。
「一体私たちは何を見せられてんのよ…！！」
「む、失礼だな。僕は親切で言ってやっていたと言うのに」
「あら、随分楽しそうだったわよ」
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蒼月(プロフ) - 光さん» 更新遅くなって申し訳ないです。書きたい欲があるうちに書けるだけ書きます！！ (7月1日 22時) (
レス) id: 0e64f68eac (このIDを非表示/違反報告)
光(プロフ) - 更新嬉しいです！！今回のお話も良かったです。続きも気になります！ (7月1日 20時) (レス) @page13 id: c03f77c018 (このIDを非表示/違反報告)
猫助(プロフ) - すごくよかったです！続き楽しみにしています！ (6月22日 19時) (レス) @page26 id: 5b3ee7c267 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - あいさん» もちろん良いですよ！！というか、ありがとうございます！！ (2022年6月3日 6時) (レス) id: 599dfade38 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 蒼月さん» 自分のペースで頑張ってください！！ 友達にもオススメしても良いですか？？ 友達めっちゃハリポタ好きでwww (2022年6月3日 0時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼月 | 作成日時：2022年5月22日 1時
