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No side
いくらなんでもやりすぎなキヨマサの暴力に、湧いていた歓声はいつの間にかやんでいた。
稜介は、ポケットに突っ込まれている
タクヤ「もういいってタケミチ!!」
アツシ「マジで死んじまうぞ!!」
タケミチ「ま...だぁ...まだだよ...
まだまだ...
こんなんじゃ...
俺の...12年
へたれた...心は...直らねぇんだ...よ」
ボロボロで、フラフラのタケミチ。それでも、確かに笑っていた。
タケミチ「逃げて逃げて、逃げて逃げて」
ナオト「姉を救ってください」
ナオト「君にしか、姉は救えない」
思い出すのは、ナオトの必死な顔、大好きだったヒナの笑顔。
アツシ「もう引けよ!タケミチ!!!十分気合 見せたよ!!」
タケミチ「引けねぇんだよ!!!!引けねぇ理由が あるんだよ!!!」
血だらけになって、目に涙を溜めて叫ぶタケミチに、会場が戦慄する。
タケミチ「東京卍會、キヨマサ...」
タケミチ「勝つには俺を殺すしかねーぞ
絶っっ対ぇ負けねぇ」
『真一郎...』
ボロボロになっても尚、諦めず、にぃぃ...と笑う姿に思い出されるのは、いつも後ろをついて回っていたアイツ。
キヨマサ「バット持ってこい!!上等だ、殺してやるよ」
ボロボロの相手に対して武器を使うという、タイマンとして、否、人間として有るまじき行為に稜介のこめかみに ビギッ と青筋が浮かぶ。
アツシ「おい、離せよ!!タケミチが本気で殺されちまう!」
タケミチを救けるために、あの場に踊り出ようとするアツシの手を、決して離そうとしない稜介。
『テメェごときがあの場に行ってどうするつもりだ。あのキヨマサっつー野郎を刺して捕まるのがオチだ。テメェはここで大人しくしてろ』
”刺す” ”捕まる”
まるで、ポケットの中に隠し持っている物がわかっているかのような物言いをする稜介。
驚いた拍子に、 カチャリ と金属同士がぶつかったような音がポケットの中からした。
稜介とアツシが話している間も、もちろん時間は進んでおり、キヨマサは早くバットを持ってこいとドン引きしている観客に怒鳴っていた。
その時だった。
「オイ、キヨマサ」
キヨマサ「あ?」
「客が引いてんぞー」
背の高い特徴的な髪型をした男が来たのは...
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腐敗物 - 米神ではなく顳顬です。 (2022年1月10日 19時) (レス) @page36 id: 32bfa4335a (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - うわぁ…ホントですね。18話がないのも、稜介が綾介なのも気が付きませんでした…!! 気をつけますね!! (2021年9月20日 13時) (レス) id: 1cda098b14 (このIDを非表示/違反報告)
白 - とても面白くてすぐに読んでしまいました!ですが18話が無いのと夢主の字が稜介から綾介になったのが気になりました。 (2021年9月20日 10時) (レス) id: a5a0810e66 (このIDを非表示/違反報告)
ta0628tm0105(プロフ) - 最高です!!!こういう東卍の作品を探してました!!!続き待ってます!!!! (2021年7月25日 11時) (レス) id: 0ed1a1911f (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - いちごミルクさん» 一応考えてはありますが、もう少し話が進んだらアンケートをとる予定です! (2021年6月27日 14時) (レス) id: 599dfade38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼月 | 作成日時:2021年6月7日 21時