30勝 時は来た ページ32
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時はたち、12月。
「ないっシュー」「オラ、声出せ!!」
今日も今日とてバスケ部一軍体育館には、バッシュの擦れる音やドリブルの音、部員たちの声が響いている。
『今のドライブはもっと右足に重心』
『そんな無理やりシュート打ってたら近いうちに壊れるよ。体柔らかいんだからもっと…』
『ドリブルだんだん高くなってる。疲れてても低いドリブルを意識しないとすぐに取られるよ』
歩き回りながら選手一人一人に的確なアドバイスを伝えていくルナ。手に持ったPCには”
「うわっ!!だっ…赤.司?」
不意に上がった声に何事かとそちらを向くと、一軍のメンバーの影に隠れた水色の髪が見える。ここまで影が薄く、特徴的な髪を持つ人をルナは1人しか知らない。もちろん、黒.子テツヤである。
赤.司が青.峰の居場所を聞いてきた翌日。赤.司は虹村とルナ、そして真田コーチに是非とも一軍に入れたい人材がいると言ってきた。
それから随分と時が経ち、赤.司出したであろうヒントとルナの出したヒントを元に使えるようになったからテストを受けるために此処にやってきたのだろう。
「やあ黒.子くん。待ってたよ」
覚悟を決めたように、赤.司のみを見つめる黒.子を、ルナは体育館の隅から密かに"視ていた"。以前会った時から基礎身体数値はあまり変わっていないが、テクニックや影の薄さが段違いで上がっている。
「3ヶ月ぶりだね、答えは出たかい?」
『シュウ、ようやく面白い子が来たわよ』
赤.司と黒.子が話し始めた時、ルナは虹村の元に行った。ルナの考えているモノを黒.子が使えるようになったというのならば、黒.子は試合形式でのテストを望むはずだ。テストの監督はルナ、虹村、赤.司、真田コーチで行うため、一緒にいた方が赤.司も楽だろうと考えたのだ。
「面白い奴って…「虹村さん、ルナさん」
虹村が聞こうとした時、丁度赤.司がやってきた。
「…すみません、お話の邪魔でしたか?」
『いいえ、今彼の話をしようとおもっていたところよ』
「そうでしたか」
話の邪魔をしてしまったかと少し申し訳なさそうにする赤.司。赤.司の話を聞くために虹村の元に来ただけであるから、途中で遮られようとルナは問題ない。そう、ルナはだ。
「だ〜!!さっきからなんなんだよ!面白い奴だの彼だの!!」
痺れを切らした虹村が怒鳴るが、そんなことでビビる面々ではない。
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蒼月(プロフ) - ゆうらさん» ええっ!?本当ですか?すごく嬉しいです!!これからも更新頑張ります!!! (2022年1月20日 23時) (レス) id: 599dfade38 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうら(プロフ) - 凄い心地よいくらいに黒バスと819の世界観が合わさっててキャラが出てくるたびにワクワクします!最高です!!! (2022年1月20日 23時) (レス) @page27 id: d387b9f66a (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - とっても面白いです。更新頑張ってください (2021年5月9日 8時) (レス) id: 31ff0c2e3c (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - 蒼月さん» そうなんですか!ちょっと安心しましたw頑張ってください! (2021年4月5日 4時) (レス) id: 0a298b7efe (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 泉さん» 今のところ深雪ちゃんとくっつける予定はないです!!(多分)個人的には、ルナとくっつけるとしたら、今出てきてる人の中では青峰か佐久早になりそうです!!今後も応援よろしくお願いします! (2021年4月5日 4時) (レス) id: 599dfade38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼月 | 作成日時:2021年3月18日 16時