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「A」
微睡で、ボスの声が聞こえて目を覚ます。
『…はぃ』
目を開けると、すぐに目の前にボスの顔が映る。
『(寝ちゃってた…)』
今日は休日。
ボスに呼ばれて一緒の部屋でテレビをお互い無言で見て、ボスが「眠い」って言って、膝枕をして、いつのまにか眠ってしまったみたいだった。
「お前は、俺のことが好きか？」
突然の質問に私は困惑したがすぐに「はい」と答える。
「俺のことを愛してるか？」
その質問には、何故かすぐに答えられなかった。
少しの間をおいて「はい」と答えた。
「…嘘だ」
冷たい瞳とともにそう冷たく言い放って私は心臓が凍りつく。
ボスはそのまま起き上がり、私に背を背けた。
「嘘つくな」
『ボス、私は』
「嘘つくな！！」
そう怒鳴られて、私は肩を揺らす。
『ｯボス…』
なぜ急にこんなことになってしまったのかわからなかった。
ただただ、何かやらかしてしまったのだと思う。
「どうせ、お前は蘭のモンなんだ」
その一言に、目を開く。何も、言えなかった。
次の瞬間には、首に冷たい手が伸びてきて抵抗する間もなくそのまま押し倒される。
「あいつの名前なんて呼ぶな…ｯ」
『…！』
まさか、私は、寝言で蘭ちゃんの名前を呼んでしまったのだろうか。
深く考えることもできず、ひたすらに首に食い込んでくる手がこの上なく苦しくて怖い。
「なんでだよ…っ、ッお前も…！！」
『ｯ、ぁ…っ』
言葉なんて口から出るわけもなく、今まで以上に死を目の当たりにした。
蘭ちゃんがどうとか、ボスがどうとか、もう、何も、考えられるわけがなかった。
「ｯやめろ！！マイキー！！」
「離せ！触るな！！」
そんな会話が目の前で繰り広げられて、ようやく息を吸えた。
『ｯ、は…ｶﾊｯ、ぅぇっ…』
「Aｯ！！正直に言え！！」
意識も朦朧としているのに、ボスの声だけは何故か聞こえる。
見たことない形相で、春くんに抑えられながら。
『ｯぁ、っは…ぁ、いし…って』
“愛しています”
いつもなら淡々と言える言葉は、次こそは出なかった。
『っ、ごめ…なさい…！ごめ…っなさい、ｯ』
私は、地べたに這ってひたすら謝罪の言葉を口にした。
目の前には、絶望している顔のボス。
ついに壊れたのだと悟った春くん。
終わりが、来てしまった。
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水原カノ(プロフ) - エリザベス女王さん» コメントありがとうございます☺️随分遅くなってしまい本当に申し訳ないです…しっかり再開する予定ではありますのでお待ちいただけると幸いです！ (2022年11月13日 16時) (
レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王 - 蘭ちゃんが尊い､､､‼️更新頑張ってください！あと続編おめでとうございます！楽しみに待ってます❤ (2022年7月11日 6時) (レス) @page26 id: f466090db3 (このIDを非表示/違反報告)
水原カノ(プロフ) - 華さん» いつもコメントありがとうございます！頑張ります〜(*´-`) (2022年5月9日 13時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
華 - こちらの作品も続編、おめでとうございます！これからも頑張ってください！ (2022年4月20日 23時) (レス) @page4 id: a19f9ab121 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水原カノ
| 作成日時：2022年4月20日 17時
