9 ページ12
俺から丈くんを受け取ったはっすんは、
一つ、深呼吸をして、落ち着いた声色で言った。
大橋「丈くん。Look(俺を見て)
大丈夫。俺来たで。
SettleDown(落ち着いて)」
藤原「おぉぁし、、」
大橋「そう。大橋。もう大丈夫。」
Commandを使っているのを見るのは初めてだった。
彼らの関係はダイナミクスを持っている同士にしては珍しくて、
主従関係というより対等な関係に見えていたから。
はっすんの声に、丈くんの瞳はゆっくりと、でもしっかりと彼を映し出す。
はっはっ、と浅かった呼吸も落ち着き出す。
はっすんは丈くんをソファに座らせるとこちらを向いて聞いた。
大橋「大吾、何があったん。」
大ちゃん呼びではないことからこれはただ事ではないのだ、という真剣さが伝わってきた。
西畑「いや、、プロデューサーさんが楽屋に来はって、ちょこっと挨拶して出てったら、こうなってん。
……もう、何がなんやら分からんわ。」
長尾「あの人Domなんやと思います。」
静かな声が後ろから聞こえてくる。
振り向いて見れば、思ったよりも真剣な顔をしていてこちらが気圧されてしまった。
長尾「しかも、、、ランク相当高いと思います、、。」
大橋「Glare発しとったん?」
こく、と謙杜が頷く。
話についていけずみっちーと恭平と顔を見合わせると、
がた、と音がして全員が振り返る。
大西「おつかれー。。。ってなんでそんな怖い顔で見てくるん。」
流星か、と一気に全員の緊張が解けた。
今来たばかりの彼に軽く状況を説明し、はっすんに聞く。
西畑「今のってどういうことなん?ぐれあ?とかって何?」
すっと息を吸って話し始めた。
大橋「Glareっていうんは、Domが発する眼力いうか、、オーラ?みたいなもん。
それに当てられると、Subは従いたくなってまうねん。
んで、ランクが高い程それをコントロールする能力が高くなるし、強くなる。
SランクとかなるとNormalとか、自分よりランクが下のDomも従わせられるって言うけど、
俺は会ったことはない。」
長尾「オレはランク低いSwitchやから、強い人のGlareに当てられると、Subに変わってまう。」
俺を含めたNormalの4人は呆然と説明を聞いていた。
170人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:哀川樹 | 作成日時:2022年9月30日 22時