世界で一番大切にします【JN】 (ページ2)

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Y「とにかく急いで！」

マネ「わかったわかった。」

Y「そして何でジニヒョンとテヒョン先に帰ったの！？」

マネ「いやぁ…それはさぁ…。」

煮え切らない返しに焦りだけが募る。
マネヒョンはとっても優しくて穏やかだけど、今はそれが俺を逆撫でする。

Y「ここで降りる！」

車を呑気に停めてる時間がもったいない。
ブレーキもまだ途中だけどドアを開けて飛び降りた。
ジニヒョン達が乗ってきたであろう車がある。
走りながら宿舎を見るとまだ明かりはついてない。

まだ見つけてない？！

全速力で、息も苦しいけど走って走って。
やっとドアを開けた時には……

リビングの前で立ち尽くすヒョンとテヒョンの後ろ姿があった。

……間に合わなかった……。

一気に頭に血がのぼり、振り返る2人と視線も合わせずに目当ての人物元へ向かった。

『ユン……____』

細い手首を掴んで自室へと引っ張る。

強めに閉めたドアの音に、掴んでいた手首がびくりと震えた。

ぐ、とそのまま引き寄せて顔を自分の胸に押し付けると、苦しくなったのか空いてる手でぼすぼすと肩を叩いてくる。

『ゆ、ユンギ……苦し…！』

解放してやるとはぁはぁと息をしながらへなへなとその場に座り込んだ。

Y「……。」

『…ごめ……怒ってる…よね？』

Y「……。」

『兎に角…ちょっと説明したいから、怒らないで話聞いて……？』

耳に心地いい、優しい、その声に少し気持ちが落ち着いた。
相変わらずこの雰囲気には…弱い。

部屋の電気をつけて手を引いて立たせてやる。

と。

Y「なっ！？」

明るい所でよく見ればダボダボのパーカー1枚着ていただけだった。
男物のそれは膝上のワンピース状態。

Y「なんつー格好してんだ！」

『あ…これにも訳が…。』

Y「…脱げ。」

『え…？なん…___』

Y「別になんもしねーよ！いいから脱いでこれに着替えろ！」

その辺にあった自分のジャージをぽいと渡して後ろを向く。
もぞもぞと着替える、パーカーが床に落ちる音。

『…着替えたよ……。」

振り返れば俺の服を着た姿。
すとんとベッドに座らせると自然に体の底から溜息が出た。

Y「…で？」

少し開いていたチャックを首まで閉めてやってそう聞くと、ゆっくりと口を開き始めた。

『だから…留守電にも入れておいたけど…。』

Y「あの雑音だらけで途中で止まった留守電の事か？」