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Y「…は?」
電話の向こうから聞こえた信じられない言葉に思わず怒りを含んだ声を返した。
Y「ありえない、何やってんの。」
《……ごめん……。》
Y「…わかった、いいから…マネヒョンに頼む…。」
《……ユンギ……。》
Y「絶対そこ動くな、マネヒョン以外と話すな。」
キツくそう言って電話を切ってマネージャーであるヒョンの顔を見る。
Y「ヒョン、大至急お願い!」
########
JN「…よし、ユンギの番だ。」
T「大丈夫かな、ユンギヒョン機嫌悪いんだけど…。」
JN「そうなの?台風のせいで?」
T「ん、電話してて…その後からすごいよ。殺気立ってる。」
JN「じゃあ尚更俺たちで楽しませなくちゃ!」
ユンギがセットの中に入ったのを確認して、俺とテヒョンは他のメンバーに目配せして静かにスタジオを後にした。
車にはマネヒョンにお願いしておいた買い物袋が山積み。
ありがたい!
直ぐに発車し、宿舎へと急ぐ。
JN「ヒョンがこの1番重いの持ってあげるから、残りの軽いやつ全部持ってな。」
T「…優しいのかそうじゃないのかよく分からないですね。」
JN「優しいだろー1番重いのはヒョンが持つんだから。」
とにかく早くキッチンに行かねば。
ユンギが帰ってくるまでに料理を完成させなければ。
テヒョンを置いて早足で玄関を開けてリビングへ急ぐ。
真っ暗な廊下を抜けてリビングのドアを開けた瞬間、いつもと違う香りがした。
甘くて、澄んだ香り。
JN「…花?」
リビングは真っ暗で、レースカーテンから差し込む月明かりだけ。
花の匂いがする。
誰かからの贈り物だろうか。
目を凝らして部屋を見渡すとだんだんと見えてくる見慣れた家具。
ソファ…
JN「…わあぁぁ!!」
思わず叫んだ。
だってソファに足、人間の足!!!
何!?
何!?
足がぴくりと動き、のそのそとその先の身体らしきものが持ち上がる。
人…人が…
人か!?
幽霊なら足…ないよな!?
金縛りになったように固まった手足は自分で動かすことが出来ない。
みるみる持ち上がるその頭。
そして____
JN「……。」
月明かりを背負ったような、息をのむほど綺麗な、幽霊と目が合った。
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作者名:そー | 作成日時:2019年10月13日 21時