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花粉 ページ24
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環境が変わって、約二ヶ月。
何かとドタバタしてしまって、Aちゃんと会う機会も減ってしまった。
もう一ヶ月もAちゃんに会えていない。
ローテーブルに置いてある空の瓶の蓋には、うっすらと埃が被っている。
ラベンダーのジャムは、疲れた俺の心を癒してくれた。
そのジャムがあれば、傍にAちゃんがいるような気がして頑張れた。
ジャムは、もうない。
テレビの中のお天気お姉さんは、花粉への注意を諭していた。
Aちゃん、花粉症だって言ってたな。
薬飲んでるかな、目痒くなってないかな。
鼻水、絶対止まんないよね。
嗚呼、だめだ、会いたい。
そう思って、携帯を手にした瞬間だった。
けたたましく鳴り響く携帯には、樹くんの名前。
前々から電話番号は交換していたけれど、連絡が来たのは初めてだ。
ましてや、電話なんて珍しい。
「もしもし、樹くん？」
この駅で降りるのは、毎回緊張する。
でも今日は、そんなこと考えている暇なんてなかった。
十分ほどの道のりを、全力で走った。
空の瓶は、まだローテーブルの上。
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ゆーみん - すごくよかったです (2020年8月16日 0時) (
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作者名：梅子 | 作成日時：2018年11月24日 3時
