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Episode97 ページ49

冷たい地下室の中。
足首には重たい枷が付けられている。
目の前にはチャーリーがいるが、その瞼は固く閉ざされたまま、ピクリともしない。

「まさかネズミがこんなに弱っていたとは、想定外だなぁ。それで、君はコレの為に僕を襲ったわけだ。」

コレ、と言いながらチャーリーの身体を足で踏みつけるブライアン。

「ッ……!!」

駆け寄ろうとした身体は、足枷のせいで地面に叩きつけられる。

「よもや生かす意味もない。君は僕から逃げられないのだから。」

髪を引っ張り、不快な笑みでジェーンの顔を覗き込む。

「今日からは君がここで暮らすんだ。僕を怒らせたのだから当然だろう?君はもっと賢い女だと思ったのに。」

残念だと言うブライアンの顔には、怒りを通り越して何の感情もない。

ジェーンは自分の事など、もうどうでもよかった。
チャーリーと最期までいられるなら、ここに閉じ込められても構わないとまで思っていた。

しかし、ブライアンはそんなに甘くない。

「君の為に、ここも少しばかり掃除しなければいけないなぁ。ネズミなんていちゃ堪らないだろう?」

そう言うブライアンの蛇のような眼はチャーリーを捉えている。

胸騒ぎがする。
背筋を嫌な汗が伝う。

やめろ、チャーリーに近付くな。

「君が悪いんだよ。」

ブライアンの拳がチャーリーに叩きつけられる。
何度も、何度も、何度も。

「やめて!!いやあぁ!!」

チャーリーの身体が大きく跳ねる。

ジェーンは腕を伸ばすが、チャーリーには届かない。
ガシャガシャと音を立てる足と、床を引っ掻く爪に血が滲む。

それでも痛みなど感じなかった。
チャーリーの苦しみに比べれば。

「彼から離れて!やめて!やめてよ、お願いだから!」

絶叫する喉の痛みも顧みず、ジェーンは必死にチャーリーの名を叫び続けた。

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noel(プロフ) - あやねっちさん» 嬉しいです!!ありがとうございます、これからも頑張ります (2020年4月4日 18時) (レス) id: fd0be5fd69 (このIDを非表示/違反報告)
あやねっち - 1からここまでよみました 最高でした更新楽しみにしていますね (2020年4月4日 16時) (レス) id: a393e3772d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:noel | 作成日時:2020年3月30日 9時

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