Episode89 ページ40
ぼくがからだにもどってくるとねぇさまはいません。
ぼくはさむいおりのなかにいれられていてあるじゃーのんはぼくのてのなかでおびえています。
おりのまえではおおきなおとこのひとがふたりいてぼくをじっとみています。
これじゃあにげられないやとぼくはなきだしてしまいます。
だれかがくろいとびらをあけてはいってきます。
くらかったのがきゅうにあかるくなってぼくはめがいたくなりました。
「その煩さいネズミを黙らせろ!」
ぶらいあんおじさまです。
あるじゃーのんはしずかです。
ないているのはぼくなのにおじさんはへんだなとおもいました。
おじさまがおりのなかにはいってきます。
おとうさまをころしたおじさま。
ぼくはこわくてもっとなみだがでてきます。
「このっ、……ドブネズミが!」
おじさまがぼくのおなかをけります。
なんどもなんどもなんども。
ぼくはいたくてくるしくていきができません。
あるじゃーのんがぼくのてからすべりでておじさまのあしくびにかみつきました。
白い部屋に立ちすくむ叔父様。
「これは……貴様の異能力か?」
蛇のように鋭い目付きで僕を見据える叔父様。
「そうだよ。」
この男とは出来るだけ口も聞きたくもない。
そう思った僕は、叔父様のさまざまな疑問をよそに、彼の意識に入り込む。
___マフィア___兄様_____彼女が死んだ____自 殺
__あの瞳____美しきジェーン__ネズミを餌に____
叔父様の思考の全てを読み取った僕は、やはりお母様の計画が甘かったことを理解する。
叔父様は、自分を選ばなかったお母様の代わりに、姉様を自分のものにしようとしている。
そして、そのために僕の存在を利用する気なのだ。
僕の異能は人の意識を操ることができる。
しかし、その効果はもって一日。
叔父様の意識を操って僕達を解放させることもできるが、再び捕まれば、次はきっと命がない。
「姉様に酷いことだけはしないで。絶対だ。」
その事だけを叔父様の頭の中に擦り込み、僕は意識を解放した。
61人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
noel(プロフ) - あやねっちさん» 嬉しいです!!ありがとうございます、これからも頑張ります (2020年4月4日 18時) (レス) id: fd0be5fd69 (このIDを非表示/違反報告)
あやねっち - 1からここまでよみました 最高でした更新楽しみにしていますね (2020年4月4日 16時) (レス) id: a393e3772d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:noel | 作成日時:2020年3月30日 9時