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70(Mside) ページ30

「新番組…ですか?」

「ああ。お前達の冠番組だよ。また忙しくなるから、覚悟しておけよ。」





チーフマネージャーは満足げに俺達を見た。





「はい…ありがとう…ございます…。」

「新番組は、6人で始める。」

「え?」





チーフマネージャーの言葉に皆息を飲んだ。





「どういう事ですか!?」





横尾さんが焦ったようにマネージャーに詰め寄った。





「北山とは依然連絡が取れないままだ。北山は…脱退処分にしようと思っている。」

「脱退!?」

「1週間も連絡もしないで、仕事放棄してるんだぞ。当然の処分だろ。」

「でも…何か事情が…」

「どんな事情があるにせよ、社会人の常識として北山の行動は間違っている。」





俺の言葉もすぐに遮られた。





「でも…脱退なんて酷すぎます!ちゃんとミツの事探してくださいっ!」





ニカはもう、チーフマネージャーに飛びつきそうな勢いだ。

千賀がニカの肩を掴み、抱きしめる様に支えていた。





「捜索願いは出さない。北山の親御さんが拒否された。」

「…」

「社長も了承済みだ。もう探す手立てはない。」





当然だ。

おばさんも社長もミツと会話を交わしている…。





「新番組は次クールからだ。それまでは、騒動を抑える為に引き続き北山は、体調不良による活動休止という事にしておく。番組開始の記者発表で、同時に北山の脱退を発表するからそのつもりでいてくれ。」





心臓がバクバク音を立てる。

誰もが、怒りとショックで動けないでいた。





「北山の脱退を…ファンの皆に…どう説明するんですか…」





ガヤさんはギュッと拳を握りしめていて…体も声も震えていた。





「まだ決まっていないが…キスマイのこれからを考えれば、失踪と伝えて北山を切り捨てる事も考えているよ。」

「…っ」





切り捨てる…



その言葉にさすがの俺もキレた。





「ちょっと、今のは…っ!」

「北山を悪者にしてまでキスマイを続けようとは思っていません。北山が脱退するなら、俺も辞めます。」





俺の言葉を遮ったのはガヤさんだった。

その時、視界にミツがバッグを飛び出そうとするのが見えた。

姿を見せようとするミツをそっと制止する横尾さんと玉。

そんな状況に気付く様子もないマネージャー達。





もう、楽屋は修羅場だった。






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作者名:MISA | 作成日時:2014年8月31日 9時

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