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43(Kiside) ページ3

「はぁ…暇…」





シーンと静まり返った部屋。





「太輔ぇ!」





呼んでも、当然返事はない訳で…





「んしょ」





リモコンのボタンを両手で押してテレビを付けてみた。


『北山さんの病状なんですが…』





「まだやってる…」





見ているのが辛くてもう一度リモコンを押した。





「あ〜、太輔いないと退屈〜」





時計を見ても、まだ20分しか経っていない。





「もう、退屈過ぎて死んじゃう〜」





ニカのラジコンに乗ってみても…





「太輔いないと動かないじゃん…」





宮田のフィギュア…





「……」





ベッドに寝転がってみるけど…





「寝れない…」





そりゃそうだ。さっき起きたばっか…


…パン食うか…





「はむっ」





大きなクリームパンにかぶりつくけど…





「ん〜!クリーム食いたいっ!」





太輔が割ってくれないと、中のクリームまで辿り着けない…





「太輔ぇ〜!」





叫んだ時に視界に入ったスマホ。


『何かあったらすぐ電話してこいよ!』





……何もなくても電話していいかな…

名前変えておくって言ってたな…

掛けちゃおっかな…





立ち上がった時だった。



♪♪♪♪♪♪♪♪♪



静かな部屋に突然鳴り響く着信音。





「うわぁっ!」





画面を覗くと、着信の相手は…母さんだった。

昨日…置き去りにしていたスマホを帰って確認した時、数十件の着信歴があった。

そのほとんどがマネージャーと母さんからのものだった。



『お母さんには…連絡しておいたら?』



太輔は心配してそう言ってくれたけど



『いいよ。…何話していいか分かんないし…』



返信はしなかった。



迷っているうちに途切れた着信音。

画面を見つめたまま、しばらく考え込んでいた時…再び着信音が鳴った。








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作者名:MISA | 作成日時:2014年8月31日 9時

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