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「はぁ…」





あの後、7人でこれからの事を打ち合わせして…





「…なんか…疲れたね…」





2人でマンションに帰って来た。

皆の前では気丈に振舞っていた宏光も、マンションに近付くにつれ、口数が減っていた。





「宏光?大丈夫か?」

「太輔…俺…最低だな。皆に迷惑かけて…気を遣わせて…」





小さな宏光に視線を合わせると、体をプルプルと震わせながら、ギュッと俺の服を掴んでいる。

きっと、涙を堪えているんだろう。





「宏光は何も悪くないだろ?それに…迷惑どころか、むしろ皆、宏光の事めちゃくちゃ可愛がってんじゃん。」





皆の溺愛ぶりは、半端ない。

まあ…俺も例にもれず…だけど。





「俺…戻らなかったらどうしよう…」





俯くと、宏光の目から我慢していた涙が落ちた。





「…戻らなかったら、このままずっと俺の傍にいろよ。俺が一生面倒見てやるよ。」

「太輔…」

「俺といるの嫌か?」

「嫌じゃないよ!」





宏光はブルブルと首を横に振る。





「嫌じゃない…むしろ…そうなったら嬉しい…けど…このままじゃ、太輔に迷惑掛けるだけだよ」

「迷惑だなんて思わないよ。現に今だって…俺、結構この生活楽しんでる。」

「ぅぅ……ぐすっ…」

「ほら、泣かないの!あ、そうだ!渉がさ、美味しいワインくれたんだ。宏光好きだろ?」





落ち込む宏光を元気付けたくて、いつも以上に明るい声を出した。





「ワイングラス、買っといて良かった!」





今日はいっぱい考えて、辛い未来もいっぱい想像した。

俺も宏光もちょっと酔ってないと今夜は眠れない気がする…





渉から貰ったワインと、2人分のワイングラスを掴んだ。




あ、そうだ、おつまみ…




棚をゴソゴソしていたら…見つけちゃった。


ピーナッツ。





宏光がピーナツを食べる姿を想像してみる。





「……」





よし。←





「お待たせ。今日は飲もうぜ。」





俯いたままの宏光に精一杯の笑顔を見せた。







.

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作者名:MISA | 作成日時:2014年8月7日 0時

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