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16(Fside) ページ16

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「どれがいいかなぁ…」





家中にあるクッションを一か所にまとめて、肌触りやフワフワ感を確かめる。





「これはどう?」





選んだ一つを差し出すと、ジャンプしてクッションに飛び込む北山。





「フカフカ!気持ちいぃ〜。…けど、寝るにはちょっと柔らか過ぎるかなぁ。」





北山が眠るベッドだ。

明日にはちゃんとしたベッドを買ってくるけど、1日とはいえやっぱり、愛しい恋人には最高のベッドを作ってやりたい。





「そっか。んじゃ、これは?」

「あ、こっちの方がいい。てか、これが良い!」

「OK。じゃあ、布団はこれな。」





家中のタオルの中から、これも一番フカフカな物を。





「ありがと!藤ヶ谷。」





白いタオルに包まって、真っ黒なレザーの大きなクッションの上にちょこんと座る姿。



天使…か?





「今日は疲れただろ?ゆっくり寝な。」

「うん。……藤ヶ谷…」





いや…

この殺人的な上目遣いを狙ってやってるなら完全な小悪魔だ…。





「ちゃんと寝室に連れてってやるから、そんな顔すんな。」

「藤ヶ谷の傍がいい…藤ヶ谷がちゃんと見えるところで寝かせて。」





こいつ、めちゃくちゃ不安になってるな…





「分かってる。今から俺、シャワー浴びてくるけど、一緒に来る?」

「……」





北山はちょっと考え込んだ後…





「いい。ここで待ってる…///」





なぜか顔を真っ赤にして膝を抱えた。





「お前…何想像した?」

「うるさい!早くシャワー行って来いっ!」





分かりやすい奴(笑)





・・・・・・




「お待たせ…あれ…?」





シャワーから戻るとすっかり夢の中の北山。





「んふふ。おやすみ。」





クッションごとそっと持ち上げて寝室へと向かった。







.

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作者名:MISA | 作成日時:2014年8月7日 0時

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