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１４（Fside） ページ14
「藤ヶ谷、いいよ〜。」
振り返ったら、北山は大きな洗面器の真ん中で気持ち良さそうに泳いでいた。
「さっきまで恥ずかしがってたのに…ケツ丸出しだぞ。」
「んふふ〜♪」
「まあ、いっか…。ほら、タオル。」
小さく切ったフェイスタオルを風呂に投げ込んでやる。
「ありがと〜」
「そのまましばらく泳いでな。」
「えっ？藤ヶ谷どこ行くの？」
少しでも動こうとすると、不安なのか北山は心細そうな声を出す。
「北山の服、洗ってくる。パジャマないからさ…、今日はこの下着とTシャツで我慢してよ。」
「…夏だし…俺、裸でもいいよ。」
裸でタオルに包まって眠る北山…
ダメだ。
想像しただけで興奮する。←
「お前の服、小さいし、すぐ乾くよ。ちょっとだけ待ってて。」
洗面所で小さなパンツとTシャツを洗う。
なんか…変な気分…
手でクシャクシャ洗うだけで、それらはすぐに綺麗になった。
ドライヤーで乾かして…
「出来たぞ〜。」
リビングに戻ると、北山は洗面器の淵に顎を乗せて何か考え事をしている様子。
「どうした？」
「…藤ヶ谷…昨日、さ…」
「ん？」
「電話で…」
「電話？」
気まずそうに、口をつぐんで上目遣いの北山。
昨日…電話、確かにしたけど…
俺は、昨日した北山との電話の内容を思い出してみた…。
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作者名：MISA
| 作成日時：2014年8月7日 0時
