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第72話 ページ24

〜そらるside〜

洗面器…風呂場で使ってるやつでいっか

にしても俺、なんでこいつのこと拾ったんだろ

まあ確かにまふまふに任せるのに不安があるのはわかる

でもだからと言って俺が世話を焼く必要はないはず

親に頼むとかじゃダメだったのか?

Aの家って行ったことないし、親御さんに連絡もできてない

マネージャーを通して連絡されてないかなぁとか思ったけどたかがマネージャーがそんなことまでしないか

俺でよかったのかなぁ、世話係

そ「……何してんの」

『ちょっと体制が崩れてぼふっと…』

そ「ふぅーん、まあいいや、服の下からって思ったけど手を入れられるほど余裕なさそうだな」

『ですね』

そ「服まくれる?」

『ちょっと待っててください、サラシ取るんで』

そ「巻いてたんだ」

『一応女なんでね』

俺は大人しく部屋から出ていった

部屋の中からシュルシュルと衣服が擦れる音がする

今Aが俺の寝室で服を…

…いやいや、何考えてんだ俺、変態じゃあるまいし

ちゃんとしてなきゃAを不安にさせてしまう

Aは俺のことを信用して世話を任したんだ、こんなこと考えてたらせっかく信用してくれたのに申し訳ない

『そらるさーん、おっけーでーす』

そ「あ、うん」

妙に高鳴る心臓を無視してそーっと部屋を開ける

こういう時こそ堂々とするんだ、俺

『あ、あははは…やっぱりちょっと恥ずかしいですね…』

そ「そう言っても仕方ないだろ?布団持ってていいから、背中向けて」

『は、はい』

先にAが絞っておいたのか俺が持ってきたタオルがスタンドライトを乗せている棚の上に置いてあった

あまり絞りすぎると体拭くも何もなくなるだろ…ガッチガチじゃん…

洗面器に溜めといたお湯をタオルにさっとかけてからAの背中を拭く

何も声をかけなかったせいかビクッ!っと大袈裟に体が跳ねた

ここで少しからかいたくなる俺である

そ「なに?緊張してんの?」

『そ、そんなの当たり前じゃないですか!!ていうか何か一声かけてから拭いてくださいよ!!びっくりしたじゃないですか!!』

そ「知ってる、耳真っ赤だからね」

『う、嘘ぉ!?』

慌てて両耳を抑えて顔を伏せるA

ちょっと可愛いじゃん…

そ「ああこら、両手で耳塞いだら布団落ちるから、ちゃんと持ってろ……それとも見られたかったの?」

『本気でキレますよ』

目つきが明らかに恐ろしくなってしまったので大人しく背中拭きを続行した

これだからからかいたくなるんだよね

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空夜(そらよ)(プロフ) - MONO消しゴムさん» コメントありがとうございます!タイミングなど色々調整しながらになるので出るのが遅くなるかもしれませんが大丈夫ですか? (2018年3月2日 20時) (レス) id: 5a4020227a (このIDを非表示/違反報告)
MONO消しゴム - 初コメ失礼します。できればでいいんですけどあるふぁきゅんさんを出してくれませんか? (2018年3月2日 14時) (レス) id: 0fd04ebb53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空夜(そらよ) | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年1月18日 17時

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