#24 ページ26
泣き疲れて寝ちまったのか?俺
ガキじゃないのに何やってんだ…
目を覚ましても真冬の腕の中なのは嬉しいけど少し恥ずかしい
俺が頼んだことなんだけどさ、まさかここまで近くにいてくれるなんて思わないだろ
久しぶりだったな、あんな大泣きするの
後ろを振り返ると真冬がいつもと違う大人の笑みを返してきた
『ごめん、俺なにもかも真冬に頼りっぱなしで』
まふ「ううん、むしろもっと頼ってくれていいよ」
『迷惑かけない程度に頼らせてもらうわ』
志麻「そういう考えしてると頼りたい時に頼れないし、そっちのほうが迷惑かかるぞ?」
まふ「迷惑っていうか心配だよ、笑顔の貼り付けなんて見たくない、今だってまだ泣き足りないのに無理に笑ってる」
志麻「そういう時は幼馴染を頼れ、何のためにまふくんが付いてるんだ」
まふ「僕に話せないなら志麻くんでもいいしね」
志麻「A?」
真冬と志麻の話があまりにも唐突で俺の心に入ってくるもんだから思わずキョトンとしてしまう
こいつらが俺のためを思って真剣に話をしてることはわかってる
だからこそ笑えてくる
『あははっ!んだよそれ…!俺がお前らに心配されるなんてなぁ…俺の心配なんかする暇あんなら自分の心配しろよw』
まふ「A?僕たちの話聞いてた?」
志麻「まふくんが言ってたこともう忘れたのか?」
『聞いてたし忘れてねえよw別に俺は頼るほどの悩みもなくなったし、お前らに心配されるほどガキじゃねえよ』
志麻「それならさ、なんでそんな悲しそうな顔して笑うんだよ」
まふ「涙ぽろぽろ落として、面白くて泣いたなんて言わせないから」
志麻「つらいんだろ?無理して笑い続けんのがつらいならそう言えばいいだろ」
まふ「あのね、そうやって無理して心配かけないようにすると僕ら傷つくんだよ」
まふ「Aは僕らが傷つくなんて思ってなかった思うけどね、頼りないのかなとか」
志麻「信用されてねえのかなって不安になるんだよ」
『っ…そんなこと一言も言ってねえじゃねえか…』
まふ「言われないほうが不安だよ、ねえA、お願い、もう無理して笑わないで」
まふ「Aが無理して笑ってるの、みんな知ってるんだからね」
『みんな…?』
志麻「luzくんとなに話してたのか知らないけどよ、その時もみんな心配してたんだからな」
無理して笑ってるつもりはない
ただ勝手に笑ってるんだ
自然と不器用な作り笑いが出てくるようになったんだよ
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空夜(そらよ)(プロフ) - 詩音さん» コメントありがとうございます!次の話で書かせてもらいます!これからも応援よろしくお願いします! (2018年1月10日 16時) (レス) id: 5a4020227a (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - 3人はどういう感じで仲良くなったんですか?更新頑張ってください! (2018年1月10日 15時) (レス) id: c93707e8fd (このIDを非表示/違反報告)
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