第40話 ページ45
〜坂田side〜
諦めたらダメなんだ
まふくんを助けるすべがきっとあるはずなんだ
どこだ
どこにあるんだ
坂「大丈夫、何もしないよ」
ま「嫌だ…っ…嫌だ…来るな…」
体が大きく震えている
その目には大粒の涙がたまり
唇は青く
ただでさえ白い肌は血が通っているのかも怪しいくらい冷たく白くなっていた
ま「触るなって言っただろ！！もう僕に近づくなっ！！」
坂「まふくんっ…ごめんね…」
ま「い、嫌だ…聞きたくない…聞きたくないっ！！！」
坂「何もしてやれない僕でごめんね…今はまふくんを苦しめることしかできないなんて…」
ま「来、るな…触るな…っ、上っ面だけの、心配なんて…いらない！！！」
坂「っ…まふくん…いた、いよ…」
僕の胸倉を掴み思いっきり突き飛ばす
後ろの壁にぶつかり近くにあった写真たてが落ちた
それは幼い頃のまふくんとそらるさんの写真だった
満面の笑みでそらるさんの手を握るまふくん
ほんの少し頬を赤らめわたあめを頬張るそらるさん
坂「まふくん…お祭りに行こう…？」
ま「話しかけるなっ！何も聞きたくないんだっ！」
坂「金魚すくいもしよう、そらるさんもAちゃんも一緒に」
ま「そら…る…さん…？A…？」
坂「甚平や浴衣を着て、いろんなことをしようよ、きっと楽しいから」
ま「…………」ﾊﾞﾀｯ
坂「まふくん！？」
ベッドの上に倒れるまふくん
痛む身体に鞭を打ち、ベッドへ向かう
震えは治り
溜まっていた涙は流れ落ち
唇には鮮やかな色が戻り
肌はだんだんと色を取り戻す
坂「ひとまずは安心かな…お祭り、みんなで行こう」
この写真はまふくんの人生の大きな分岐点となったのだろう
今とは違う姿をしたまふくん
ふわりと流れる長い髪
細々とした手足
可愛らしい浴衣
くっきりと目立つ傷跡
ベッドにいるまふくんを見る
写真にある場所と同じところを見てみると
坂「……深くなってる」
傷跡はより深く濃くなっていた
その中にはまだじんわりと血が滲んでいる傷もあった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 243人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
空夜(そらよ)(プロフ) - 凛桜/リオウさん» ありがとうございます！これからも頑張りますね！ (2017年8月26日 14時) (
レス) id: 5a4020227a (このIDを非表示/違反報告)
凛桜/リオウ - 26話からめっちゃなけてきてほんと、、、いいお話すぎて、、更新頑張ってください (2017年8月26日 8時) (レス) id: 85f81ab24c (このIDを非表示/違反報告)
うらら@うらさかLOVE - 空夜(そらよ)さん» はい、そうですね･･･ (2017年8月20日 20時) (レス) id: 91184aff75 (このIDを非表示/違反報告)
空夜(そらよ)(プロフ) - うらら@うらさかLOVEさん» 今日twitterを見て知りました…手術成功してくれるよう祈るのみです… (2017年8月20日 15時) (レス) id: 5a4020227a (このIDを非表示/違反報告)
うらら@うらさかLOVE - セラから名前変更しました。 志麻さんが、8月18日に「急性虫垂炎」と診断されたそうです。なので、大阪.愛知の出演をキャンセルしたそうです。 (2017年8月20日 14時) (レス) id: 91184aff75 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
