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山崎side
Aちゃんがこの街に来た理由は職探し。
それならば此処で女中として雇ってあげるのはどうだろうか。
身寄りがないというのならば俺たちが親代わりとして。きっとこれも何かの縁…なのかもしれないし。
そんなことを、ふと思った。
でもそれは後で。
今はAちゃんを看病することが優先だ。
「そういえば、Aちゃんでいい?」
名前の呼び方を聞いていなかった。
『はい…私はなんとお呼びすれば?』
「何でもいいよ」
何でもいい、と丸投げにすることで彼女がどう反応するのか気になった。
ただの純粋な好奇心の筈だった。
『おにいc…あ、その、山崎さんでいいですか』
これで誤魔化してるつもりだったのかと直接問いたかったけど辞めておく。
ていうか嬉しい。すごく嬉しい。もうずっとお兄ちゃんって呼んでほしい。誤魔化しきれたなと勝ち誇った表情もかわいい。
山「じゃあその言いかけたやつで…」
その途端Aちゃんの顔がみるみる真っ赤になっていく。かわいい。
表情をあまり表に出さない子かと思ったけどそうでも無いらしい。
『お、お兄ちゃん…?』
少々謎の背徳感を感じたけどそれは気にしない。
「やっぱりすごくいいのでそれでお願いします」
何故か敬語になってしまった。
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作者名:ソラミ | 作成日時:2019年2月15日 20時