幼なじみの彼と彼について (ページ8)

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夕飯ページ8

さゆりと実弥の言いあいを聞いてると

「こんばんは」

この声は天元だ。

家にくるの、めちゃくちゃ久しぶりだなぁ。

玄関まで迎えにいくと

「よ！おばさんは？」

「奥にいるよ？」

そうかと言いながら上がってきた。

ママが気がつきこっちにくる

「あらぁー、天元くん、なんて大きくなっちゃったの？しかも、イケメンになっちゃってぇ？さぞかしモテるでしょ？」

「派手にモテる」
と、本人も堂々と言った。
さすが天元だ。

ニンマリと笑うママ。
「さあ、ご飯食べてって？今日はね？Aが天元くんのために一生懸命作ってたわよ？」
コソッと天元に言う

「ちょっとママ！！皆の為でしょ？」
私が怒りながら言うと

「あらそうかしら？ま、いいわ。Aも一緒に食べちゃいなさい？」

先に食べてるさゆりと実弥の所へ行く。

「よォ！不死川久しぶりだな」

「久しぶり……」

天元と実弥は、本当に会えてなかったようで、
なんとなくよそよそしい感じだった。

天元は、机いっぱいに並ぶ料理を見て

「うまそ！」

「でしょ？」

楽しそうに話す私。
あまりこういう姿を見たことないからか？
さゆりと、実弥がビックリしている

「Aが作ったのはどれだ？」

「これだよ！頑張ったんだ」
ニコニコしてると、
天元がひとくち食べて
「うま！すげぇな、A」

私の頭をワシャワシャしてくる天元。

それを見ていた実弥は
突然立ち上がる。
「俺、そろそろ帰るわ。ごちそうさま」

「え？帰っちゃうの？」
さゆりが、慌てる。
「まだ宿題あるから」
実弥はそういうと
「Aごちそうさま」

「う…うん」

キッチンにいってママにお礼を言って帰っていった。
いつもならもっとゆっくりしていくのに、
どうしたんだろ？

私が嫌な事言っちゃったかな。
実弥って…本当にわからないな。