幼なじみの彼と彼について (ページ7)

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夕飯ページ7

今日は、ママが日勤の日。
実弥と天元を呼んでご飯になった。

「やった！実弥いつくる？」
やたらはしゃいでいるさゆり。
無邪気だなぁ。
冷めている自分はきっと可愛くないんだろうなと
思う。
最近は私を誰もからかってくることもなくなった。やっぱりさゆりみたいな女の子はモテるのだろう。
実弥も、さゆりに対する態度と、私に対する態度が明らかに違う。

「私、実弥呼びに行ってくる」
我慢が出来ないのか？まだ用意も出来てないのに
さゆりは庭からお隣に行ってしまう。
「天元君は後から来るってお母さんが言ってたから呼びに行かなくていいわよ？」

「分かった、じゃあご飯手伝うよ」
私はママのお手伝いをしよう。
いつまでもお隣さんにお世話になるわけにはいかないし、ママがいるときにお料理を沢山教えてもらっておけば困らないし。

「ママ？これは、どうやって切るの？」

「これはね？ここを落として…分かった？」

「やってみる」

「天元君はかなり身体大きいから沢山つくらないとね？」

私が作った(殆どママだけど)料理を食べてもらえるんだと思うと自然と笑顔が溢れた。

それを見ていたママが何かに気づいた？
「あら、楽しそうね？Aは笑顔が可愛いんだから。いつも笑っててほしいな？」

「可愛くないよ？」

「何言ってるの？もっと自分に自信を持ちなさい？」
急に真剣に言う。

「私なんか……」

「A？それがいけない。今すぐとは言わない。少しずつ自分を出せるようにしなさい？」

「うん…」

しばらくすると、さゆりが実弥を連れて帰ってきた。

「ただいまぁ！実弥、ご飯出来るまで私の部屋いこーよ？」

「おばさん、お邪魔します」
キッチンにいるママと私を見る。
目が合うと、じぃっと見つめてきた。

ドキン……
実弥と目が合うのが久しぶりで、
つい目を逸らす。

それを見ていたさゆりが、
「あっちいこ？」
と、実弥を部屋へ連れて行った。

なんだ？
文句いいたかったのかな？
こわいなぁ

「ご飯出来たよー」

2階にいる二人を呼びに行く

「今行くから」

実弥が下におりてくると、

机の上に並ぶ料理見て、

「すげぇ！うまそー」

私の顔を見て
「Aが作ったんか？」

「ママと一緒だけどね？これとこれは私が頑張って作ったよ？」

いつもは素っ気ない実弥に褒められちょっと
嬉しいな。

「おいしそ！実弥食べよ？」

「さゆりは食う専門だな？」

「別にいいでしょ？私だって大人になったら作るんだから」
さゆりはそう言った