幼なじみの彼と彼について (ページ40)

今日:4 hit、昨日:8 hit、合計:46,473 hit

夏祭りページ40

何を着ていこう……

悩んだ末

結局浴衣にした。

時間をかけ、髪をアップする。
実弥、可愛いって言ってくれるかな…
ママに髪飾りを付けてもらい、浴衣も着せてもらう。

「あんまり遅くならないようにね？」

「うん、分かってる。花火が終わったら帰るね」

「気をつけてね？」

「……あ、さゆりは？」

「お友達とお祭り行くって言ってたわよ？」

そっか……じゃあ…何処かで会うかもな…
あんまり会いたくないなぁ……
ダメダメ。変なことは考えないようにしよう。
実弥とのデートを楽しむんだから。

「そっか…」

「実弥君と初デート、楽しんでらっしゃい？」

「うん！」

玄関を出ると実弥が外で待っていた。

「よォ……」
私を見ると、少し固まる。
そして顔を少し赤くしてる。
「待った？」
笑いかけると
横を向いてしまった。

「実弥？変かな？」

「いや…似合ってる」
ボソッと呟いた。
「行くかァ」

「うん！」

神社に近づいていくと人がどんどん増える。

実弥と歩いていると
「あれ？不死川？」
実弥のサッカーチーム数人と会う。

「お前彼女いるのぉ？」

「マジかよー！！」

「俺にはいないのに？
何故お前にいるんだぁー！」

「可愛いじゃん？なんて名前？」

質問攻めだ……

「あ…Aです…」
人見知りAちゃん発動中になる私を見て、

「おぃ、こいつ初対面のやつとはあんまりだから、離れろよ？」と庇ってくれる。

それをどう思ったのか？
「彼女触られたくねぇんだぁ！！」
囃し立てる。
「ばーか、違ぇよ！
ああもう！！
お前らどっか行けよ！」

「へーへー、邪魔者は消えますわ」

「行こうぜ、不死川じゃあな？襲うなよ？」

「おぃ！なに言ってんだよ！」
チームメイトは笑いながら去って行く。

「すごく、賑やかだね？」
笑ってると
「悪かったなぁ」

「ん…大丈夫。
ねぇ？実弥？
ところでさ、
襲うってどういう意味？
何を襲うの？？」

実弥に聞くと

「ば…ばか！アイツらの言うことなんて
気にすんな！ほら、行くぞ…」
焦る実弥を不思議に見つめながら
後をついていった。