出来ちゃった！？ 5 【不死川実弥】

久しぶり ページ33

＊

数日前、病院で偶然伊黒夫妻と出会った。
蜜璃ちゃんの幸せそうな笑顔と、心配そうに付き添う小芭内さん。穏やかな二人を見ていてなんだか…心の奥がジーンとして。何故か？涙が出そうになった。

そして、あの夢の事とか、思いきって話せて良かった。二人とも、真剣に話を聞いてくれて少し安心出来た。みんながついていてくれる。
頼もしい。




そして、今日はやっと実弥と会える。

安定の実弥不足だな私は昨日連絡があってから
落ちつかず…


「やばっ！！隈出きてんじゃん！」
まるで遠足前の子どもみたいに、嬉しくて寝れなくて。おかげで顔色が…。
やだ…こんな顔見せたくない。
久しぶりなんだから、、可愛いって言われたいのに。

暫く仕事で帰れなかった実弥がやっと帰ってくるというのにやらかした。
でも、嬉しいもんは嬉しい。
ニマニマしていると


「ママぁ？ニコニコだね？」

「拓ぅ！分かっちゃう？パパ帰ってくるんだよ？」

「わぁい！ぼくだっこするぅ」

「うん、いっぱいしてもらおうね！」



こりゃ…こやつらが起きている間は
実弥一人占めは難しいか。



そして…
もうすぐ入園試験だ。
といっても、園長先生と面接するくらいのもの。

名前が言えて挨拶ができて
ちょっとした会話が出来れば良いようだ。
しかし実弥が不在だったため、不安な事だらけ。
早く顔を見て安心したいのだ。

疲れてるだろうけど
帰ってきたら色々話をしなきゃ。


家事を済ませ、時計を見ると11時か。
そろそろ帰ってくるかなぁ。



ーカチャ


あ、鍵を開ける音？
その後すぐ玄関が開く音が聞こえると

ドタドタ！！っと2種類の足音が！
玄関に向かうと

「パパぁ！だっこぉ！」

「んん！だっとぉ、ゆなたんも」

帰宅したばかりの実弥に飛びつく息子と娘。

「ただいま…はは！おぃ…ちょっと待てって。こらこら！登ってきたらあぶねェだろ？」

そう言いながらも嬉しそうな実弥。
パパの顔してるね？
二人を抱っこすると、子ども達からほっぺに、
チュー責めされてる。


「実弥？お帰りなさい！」

声を掛ければ、「少し降りてくれるか？」と、
子ども達に話し床に降ろすと、こっちへ向かってきた。そして、私の前まで来ると背中をするりと撫でながら、腰に手を回し、抱きしめられる。


「え？ちょ……実弥？子ども達が……」

驚く私を他所に、首筋にキスしてくる実弥。

「ひゃ！ね、拓達が見てるって！」

言っても止めない実弥。









「仕方ねェだろ？お前が足りねェ」

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