出来ちゃった！？ 4 【不死川実弥】

なかなか上手くはいなかない ページ26

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買い物を終え、煉獄さんが家まで送ってくれた。

「ねぇ、Aちゃん……。あまり考えこまないでね？良かったら……うちに来る？」

詩乃ちゃんが気を遣ってくれたが、

「ううん……実弥が帰ってご飯ないといけないから。帰るよ。ありがとう」

「……分かった。何かあったら私達に連絡してね？１人で考えこまないで。約束して。」

「うん……。分かった。」






家の中に入ると、
昼間の出来事を思い出す。



毎日、あんな風に緊張感持って仕事をしているんだ。慣れない事ばかりで
疲れてて当たり前だよね。


なのに、私は自分の事ばかり考えてた。
実弥を理解してるなんて思いこんでた。


「私のばか……」


実弥の奥さんすることに、
自信が無くなってしまった。


「なかなか……上手くはいかないもんだな…」





──────




ーガチャガチャ





玄関を開ける音……
実弥が帰ってきたのか。






いつも通りにするんだ。



笑顔、笑顔！
笑え！A



「お帰りなさい。今日は……早かったね？」



「A……」


そんな顔で私を見ないでよ……
実弥から目を逸らし、続けて言った。


「あ、お風呂入れるよ？ご飯もすぐ食べられるけど、どっちがいいかな？」



「A……聞いてくれ」



何？いきなり離婚話？
待って？いきなり聞きたくない。


「あー、やっぱり先にお風呂入って来てくれる？おかずが冷めてる……。やだなぁ……」


「A……話を……」


「ごめん、忙しいから後にしてくれる？」



実弥の顔をまともに見れない。
キッチンに向かい、実弥に背を向けた。
カタカタと震える手を必死に抑えながら
わざと忙しくしていると



「……わかった」



一言言ってバスルームに消えていく実弥。



バタン……とドアが閉まると、少しホッとした。




昼間の会話を思い出す。



ねぇ『先輩』って……誰なの？


あの時っていつ？


実弥は『先輩』を選ばず


私を選んだ事に後悔してるの？


私が……子供すぎるから？







味噌汁を温めながらボーっとしてしまう。









横から手が伸び、スイッチを消される。


「何やってんだァ……吹きこぼれてるだろ」





あ……本当だ……

いつの間にかお風呂から出た実弥が背後にきて、
コンロの火を止めた。



「あ…ごめん、ちょっと考え事してた。すぐ、ご飯にす……ひゃ！！ちょっ……実弥？」





いきなり後ろから私を抱きしめ実弥が言う。



「A……今日の事だが……」

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