実弥と先輩 ページ33
***
どうして実弥の同僚が……?
あ……、蜜璃ちゃんと、伊黒さんと話してる。
知り合いなんだ……。
こんな偶然もあるんだな。
「ねぇ……あの子……この間の?もしかしたら、
食堂の常連さんなのかな?」
詩乃ちゃんも気づいたんだ。
「分からない…」
あの子と一緒に来た人………
この2次会に来ている男の人が一斉に見てる。
「先輩、飲み物いただきましょうよ?」
「そうね、でも、明日も仕事だから……ジュースをいただくわ」
物腰も柔らかな人だなぁ。
すごく……美人で、長い黒髪が綺麗で、とても似合ってる。
もし……あの会話の時の『先輩』が
この人だったら?
私なんて……
「Aちゃん?どうしたの?」
「あ……あのさ…あの髪の長い人……」
チラリと視線を向けると、
「あぁ、とっても綺麗な人だね。あの人がどうかしたの?」
「もしかしたら…あの人が……」
そう言いかけた時だった。
『あれれ?不死川さん?!わわ!偶然!!!』
あ……あの子が、実弥に気づいて、フロア奥に行く。
いきなり来た同僚に驚く実弥。
「は?お前……どーしてここにいンだァ?」
実弥に向かって彼女は続けて言う。
「私、鏑丸食堂の常連なんですよ!!だから、今日は、お祝いに来たんです!……て、不死川さんこそ、お知り合いなんですかぁ?」
「あァ、伊黒とは同級生だァ」
「へえええ!!まさか……仕事以外で会うなんて……あー!!カナエ先輩!!こっちこっち!不死川さんがいますよー!」
「あら、不死川くん……」
「は?カナ……エ?」
『先輩』は、ニコニコしながら
まっすぐ実弥の元へと歩いていくと
周りの同級生がざわつく。
「なんだよ……超絶美女が来たかと思ったら、不死川の女かよー」
「おィ、ちげェわ!!誤解をまねくような事言うなよ!!」
一応否定はする実弥だけど…
「ウフフ、楽しい人ばかりね?まさか、ここで不死川くんと会えるなんて……偶然。嬉しいわ」
そう言いながら、実弥の隣に立った彼女。
へえ……。
そっか。あの人……
なんだか……分かっちゃった。
私の勘、当たるんだぁ。
うん、女の直感。
あの人……絶対実弥のことが好きだ。
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えのき(プロフ) - れもんさん» コメントありがとうございます!褒めてくださりありがとうございます!お気に入り登録もありがとうございます!楽しんでもらえたようで良かったです(*^^*) (2021年9月26日 7時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - こんばんは!読みだしたら止まらなくなって、すいすいと全部読めました!とっても面白いです!続編も楽しみにしてます!お気に入りを666から667にしてしまった罪悪感…。…でも、お気に入りにしない選択肢はなかった!ウンウン(/・ω・)/ (2021年9月25日 20時) (レス) id: 5102ae8dc8 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - ユイぱさん» 続編へ移行します。準備が整いましたら公開しますね! (2021年9月23日 17時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 柚葉さん» 小林さん……こわいよね? (2021年9月23日 16時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
ユイぱ - 続編できるんですか?楽しみです! (2021年9月23日 16時) (レス) id: 21c5274ef7 (このIDを非表示/違反報告)
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