すれ違い ページ48
*
う……頭痛が酷い……
それに、身体の節々も痛くて辛い。
おまけに最悪だ、薬が切れてしまっている。
時計を見てみると
実弥がもうすぐ帰宅する時間だ。
買ってきてもらうか、病院へ連れて行ってもらうか……お願いするしかない。
でも、あんな態度している私の話を聞いてくれるのだろうか?
いやいや、そんなこと言ってられない。
そうこうしているうちに、
実弥が帰ってきた。
リビングに入ってきた実弥にお願いをする
「実弥……あのね?私……」
実弥に話しかけた瞬間冷たい視線に
空気がピリピリする。
そして、実弥から信じられない言葉が降ってきた
「おィ……お前……俺をバカにしてるんかァ?」
その声は低く、とても……冷たかった。
・
「え……」
どうして……そんなに怒ってるの?
「……出てけ」
「え?まってよ……どうして……」
何がなんだか分からない。
実弥は、おもむろに私の腕を掴むと
引きずるように玄関まで連れていく。
「ちょっと……ねぇ!実弥?どうしてこんな事するの?」
「るせぇ!お前の顔なんざ見たかねぇんだよ!」
そして……私を外に追い出すと、ドアを閉め
ガチャン!!と、乱暴に鍵をかけられてしまった。
「嘘でしょ?ねぇ……開けて?」
インターフォンを鳴らすと、子供達が起きてしまう。何度も控え目にドアを叩くが、トントンと、拳の当たる音がむなしく響くだけだった。
高熱のため、身体の震えが止まらない。
とりあえず……どこか……屋内に行かなきゃ……
フラフラと歩き、エレベーターに乗り込む。
あ……最悪だ。財布ないや……。
ポケットの中にあったのは、スマホのみ。
どうしよう……。
詩乃ちゃんとこは子供がいるし、蜜璃ちゃんは、
同棲中の身だ。
親には…心配かけたくない。
迷惑承知で……スマホをタップする。
ありがたい事にすぐ出てくれた。
「あの…」
────
実弥side
「クソッ」
あの男の姿を見たあとだったのもあり
怒りに任せてAを追い出しちまったァ。
ダイニングテーブルの上には、薬箱?
体温計も置いてある。それを見ると
は?39℃?
そういやあいつの腕…熱かったような気がする。それにあいつ、俺に何か言おうとしていた。
もしかして、助けてほしかったのか?
しまったァ!
「A!!」
急いで玄関を開けるが
Aは居なかった
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えのき(プロフ) - 澪凪さん» みいちゃん大丈夫だよ……亀更新か……兎になるかは気分次第だけど、まだまだ続くと思われます! (2021年8月14日 21時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 環さん» もうそろそろ続編移行します……。ええ、続き、ダラダラ書きます。 (2021年8月14日 19時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - えのきさん» えっ、ちょっえ!?いやだ、打ち切りはいやだあ!10章でも20章でもついていくから打ち切りはいやあああっ! (2021年8月9日 23時) (レス) id: 279a2ef6a9 (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - えのきさん» う、打ち切りはいやだよおおお!!私このお話大好きなのっ!!!10章でも何章でもついてくから打ち切りはいやあああっ!! (2021年8月9日 23時) (レス) id: 940f9d3174 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 環さん» や、やっとです……はい、終わる気しません(笑)あははは。もう、いっそ打ち切りにするか……(笑) (2021年8月6日 16時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
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