出来ちゃった！？ 3【不死川実弥】

は？何故元許嫁が？ ページ5

＊


「い……嫌です！」

珍しく詩乃さんが大きな声を出している。


「ここではなんだ…部屋に入らせて貰おうか。」

部屋へ入ろうとしている二人に

「お引き取りください！」

必死に抵抗している詩乃さん。
どうしよう……


部屋に戻り、チラリと結絆を見るとグッスリ眠っている。


ナースステーションに行き
結絆を、少しだけ預かってもらうと
直ぐ様詩乃さんの元へと急ぐ。


夢「詩乃さん！！」

煉獄さんのお父さんと、隣にいる人が
こっちを見る。

槇「なんだね？君は……」

夢「詩乃さんの友人です。彼女から少し話は聞いてます。出産間もないんですよ？責めるような事……しないでください！」

槇「部外者は口出ししないでくれないか？これは
煉獄家の問題だ。」

イラッとする……
つーか……その隣にいる女は誰なんだよ。
そいつも部外者じゃないのか？
お姑さんにしては、若すぎるし。

夢「ねぇ？詩乃さん。この人は？」

詩乃さんに聞くと黙り込んでしまう。

？「あら？詩乃さん、紹介して下さらないの？
初めまして。わたくし、杏寿郎さんの妻になります、鈴と申します。」



は？



妻？意味が分からないんですけど。


夢「は？どういう事？詩乃さんが奥さんでしょ？」


鈴「あ……ごめんなさい？まだ詩乃さん離縁してなかったわね？入院中ですと、離婚届を取りにいけないでしょう？だから今日お持ちしたのよ？ね？
おじさま？」

何？この女……
ムカつくんですけど！！


夢「あのー。あんた達……何勝手に離婚させようとしてんの？詩乃さんと、煉獄さんは愛しあってんだから！！絶対別れないわよ！！」


涙を溜めて必死に堪えている詩乃さんの前に
立ち庇う。


槇「ハハハ。君が色々言ったところで何も変わらない。これは杏寿郎も了承済みの話だ。
あいつもやっと理解したようでな？分かったら…
早くサインをしなさい。」



差し出される離婚届をじっと見つめる詩乃さん
チラリと見るとまだ記入はされていない。
ホッとする私。



詩「杏寿郎さんが……私と別れると……」


槇「ああ。そうだ。そもそもお前の家柄とうちでは格が違いすぎる。その点、鈴は名家の娘。
お前とは何もかもが違う。女系で跡継ぎも産めないような女は、うちには要らない。心配しなくても、杏寿郎の子ども二人はうちが引き取ろう。
君は、１人でやり直せばいい。」


詩「先程も申し上げましたが、娘は絶対に渡しません！！」




煉獄さん！詩乃さんが！！

お願い早く来て！！

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