HiHiB少年短編集

リク[遊園地]Mizuki.I ページ32

井上side









今日は彼女と遊園地。









せっかくの夏休みだから、家から少し遠いところ。









『楽しみだね〜』





井「そうだね」









遊園地なんていつぶりだろ…









一昨年優斗とかはしもっちゃんに連れていかれたのが最後









暑いところが嫌いだから、相手がAじゃなかったら即断ってる。



こんなこと言ったらからかわれるけど。









『じゃあ瑞稀、ジェットコースター行こ！』





井「本当に好きだな」





『楽しいじゃん笑』









こいつは、あり得ないほどジェットコースター好き






前行ったときに、一日ジェットコースターしか乗らなかったらしい。









『さあ！乗るぞ！！』





井「はしゃぎすぎな」





『いいじゃん！遊園地だよ？』





井「はいはい。はぐれんなよ」




そう言いながら手を取ると照れたのか、急に静かになる









『…はやく行くよ！！』









、









あれからずっとジェットコースターに乗って、閉園時間まであと1時間









井「次は観覧車行こ」





『ジェットコースター…』





井「一個ぐらい決めさせろよ笑」





『…わかった』









Aは知らないかもしれないけど、ここの観覧車には伝説があるらしい。








ありきたりの、頂上でキスしたカップルは永遠に続くってやつ。






別にそんなことしなくてもAのこと離さないけどね。









雑談しながら並んでたら俺たちの番になっていて、観覧車に乗り込む









『わー！キレイ！』







高さが上がっていくにつれて、Aのテンションも上がってる









井「もうすぐ頂上だ」





『ホントだ！

あ、ここの観覧車の伝説知ってる？』





井「キスしたら永遠に続くってやつでしょ？」





『そう。………あれやって？///』





井「え」





『いや、やっぱいいや！瑞稀そういうの好きじゃないもんね！』





ﾁｭｯ





『…へ？』





井「ふは、アホ面(笑)」





『瑞稀がいきなりキスするからじゃん///』





井「してほしかったんじゃないの？笑」





『ばか！！』







伝説なんて意味ないと思ってたけど、Aが喜んでくれるならいくらでもやる

なんて、Aのこと好きすぎだろって自分でも思った。






井「…好きだよ」




ーー
『るな』様リク

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