【歌い手】未成年の主張

　*続き* ページ10

「 私、ねっ…その…。」





　「 分かってます。だから、ちゃんと振ってください。」



　このまま吹っ切れないのは嫌だ。

　


　「 坂田く、私…好き。好きな、の。」



　
　「 期待しますよ？」




　「 …うん！」




　真っ赤な顔で頷くA先輩。




　「 可愛すぎますよ。」



　
　「 坂田くんこそ、可愛すぎるよ。」



　「 男に、可愛いはだめですよ。」



　「 あ、ごめん。」



　「 ふはっ、お仕置きな？」



　「 ぅあ…。」





　ニヤッと自分でも気持ち悪いくらいの笑みを浮かべ、触れるだけのキスをする。


　すると、赤みが引いていた頬がみるみるうちに赤くそまっている。


　あぁ、俺の色に染まってるなぁ…。







　『 きゃぁぁぁぁぁ！！』





　そんな声が聞こえてハッとする。



　こんなん、公開処刑やん。




　「 ごめん。」



　「 んーん、嬉しかったよ彼氏さん！」



　「 これからもよろしくな、彼女さん！」









　いつか、薬指に指輪はめたるからな。
　
　

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